8/18(火) 都立晴海総合高校 ●2-2 PK3-4(0-1、1-2、延長0-0、0-0)

reported by川邊 健一

全日本女子ユース(U-18)サッカー選手権大会東京都予選3回戦は都立晴海総合高校さんとの対戦であった。相手は堅守で有名なチームであり、高校サッカー界においても東京トップ7の一角を担う強豪チーム。間違いなく簡単なゲームにはならない。また、このゲームを制した方が決勝リーグへの出場権を得ることが出来るため、非常に切迫したゲームになることは安易に想定できた。

試合は想像通り厳しいものになった…。スフィーダと晴海総合高校さんとの一番の差はチームの成熟度。チームとして3年間活動し、チームとして苦楽を共にしてきた組織は非常に強固だった。スフィーダもチーム内のU18世代選抜チームとは言え、同じコンセプトのもとに活動してきている選手の集団であるわけだから、本当の即席チームとは違うが、それでも苦しいゲームや切迫したゲームを経験したことがない差やチームとしての差が大きく明暗を分けたゲームだったと言えるだろう。

限られた時間の中で、出来る限りの準備をしてきた。もし、これで勝てていれば結果オーライだったのかもしれないが、やはり現実問題として、試合の中で相手との差は感じていた。ただ、前半開始直後、後半開始直後に失点し、0-2とされ追い込まれたが、その後、自分達のサッカーを捨て、約30分間勝利を目指して諦めずにゴールを目指し続けた姿勢は評価している。
私が指示した攻撃はロングフォワードパスの徹底。不慣れな戦術のため、最後の10分や15分で慌てて採用しても、その戦術になれる前に試合は終わる。早い段階で採用しようとは考えていたが、後半開始直後に失点し、早くから踏み切れたことが同点まで追いつけた理由だと思う。システムは3-3-4…FWを4枚にし相手の4バックにマークをつけ、長いボールを蹴り返させないことを指示。相手が蹴り返せないが故に押し込める時間も増えてくる、、、徐々に選手達が何をしなければいけないか?を把握し始めてきたことで、結果的には意図どおりに2得点できたことは素晴らしい。ただ、逆転できる流れで3点目を奪い切れなかったのが今回の敗戦の理由でもある。
私達にも勝つチャンスはなかったわけではない。しかし、チームとして相手がより優れていたことも事実。何とか勝利を手繰り寄せるために選手の配置やシステムを動かし、戦略で相手を抑え込み、更には越えさせることを目指したが、逆転できるところまでいけなかった。

今回は素直に負けを認めなければいけない。私達はいくら同じコンセプトのもと活動しているからと言っても、3年間チームで活動してきた相手に勝てなかった。特に1失点目のCKがまさに分かりやすい部分であるが、誰が誰にマークを付き、誰がゾーンを埋めるのか?それすら決まっていなかった。1回戦、2回戦もたまたま主導権を握り続けることが出来たためにセットプレーを受けた記憶がない。初めてのCKでやられたようなものだ。今回の試合は後手後手となり、主導権を相手に明け渡す形となったが、これは選手達の問題ではない。選手達は良く闘ったし、勝利を目指して諦めずにプレーしていた。個の能力の高さも示せたと思う。しかし、いくら個が集まってもチームには勝てない・・・それがサッカーだと改めて痛感した。

今回の課題を糧に来年以降へ向けて準備を始めなければいけないが、なんとか勝たせてあげたかったチームだけに、気持の整理はつききれていないのかもしれない。それでも選手達は最後まで誇り高く闘い、最後まできちんと振舞ってくれた。そうした姿を見ることが出来る私は幸せ者だと感じている。


今大会は早々に予選敗退ということで終了してしまいました。U15世代、トップ世代に続き、U18世代の3大大会制覇を目指しておりましたが、現実的には課題が残るものでした。それでも多くの方々から応援して頂き、選手共々背中を押して下さったこと心より感謝いたします。私にもっと力があれば勝たせてあげられたのかもしれないと思います。これから選手達と共に私もより一層のレベルアップに上げ見たいと思っております。今後ともご協力のほど何卒お願い申し上げます。

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