8/23(土) 欅SC U-14 ●2-2、PK3-4(2-0、0-2)
reported by 楠本洋平
U−15全国大会が終わって2日間のOFFをはさんで迎えたガールズ大会初戦。全国で試合に出場した選手、出場できなかった選手、メンバーに選ばれなかった選手それぞれにいると思うが、一つ大きな区切りがついたように思う。しかし、まだまだシーズンは続いていくし、サッカーは果てしなく続いている。中2の選手にとっては、来年のU−15選手権に向かってスタートを切っていかなくてはいけない。今年は、全国大会出場を果たすことができたが、来年同じように全国大会まで行くことの方が遙かに難しいことである。
ガールズ大会は、毎年U−18選手権との兼ね合いから優勝することができていないが、試合経験を積んでいくよい機会である。ノックアウト方式で負けたらそこで終わりとなるような切迫した状況で、自分たちが主役となるんだという気持ちを持って、また中3の選手にとっては、U−15年代で最後の公式大会だけに一つでも多くの試合を経験できるように戦ってほしい。
全国大会の振り返りをコーチ陣で行った中で出てきた感想と課題としては、関東で1番になることができれば全国でも優勝できる可能性が高いということ。それは、浦和レッズが神村を破って全国優勝を果たしたこと。大和シルフィードもベスト4に入ったことが証明している。また、神村の両ウイングを使ったサッカーや、レッズのサイド深くからのクロスというようにわかっていても止められないというサッカー。ある意味シンプルなサッカーでも結果を出すことに固執するのであれば同じようにやればいい。しかし、SFIDAは選手の判断によって臨機応変なサッカーを展開する。それが選手の育成だと信じている、が、それは、トップチームに長年所属している選手のようにトライ&エラーの積み重ねによって培われてきたものであって中学生年代ではトップのサッカーをそのまま当てはめるのは難しかったのではないかということであった。ほかにも様々なことが話し合われたが、とにもかくにも来年に向かって今から新U−15チームを作っていこうという結論が出された。
そこで、試合であるがこの日のゲームプランは試合を大きく3つに分けて考えていた。前半20分までは全国メンバー入りしていた選手。前半20分〜後半10分までは中3と全国メンバー外だった中2の選手。そして後半10〜は、中2のみという具合である。試合は、前半CKから2点を奪うも、後半2点ともビルドアップのパスミスから相手にゴールを許しPK方式により負けてしまった。
シュート数17対3。3回のシュート(内後半2本)のうち2本を決められ、それ以上のシュートを放ったにもかかわらず2点しか奪えなかった。サッカーにはよくあることであるが、それが全てを物語っているように思う。全国大会の予選ラウンドでもあったことであるが決めるべき時に決めきれず苦しい思いをしたことは今日の試合だけではない。しかし、今まではそれでも個人の力によってそれ以上の得点を奪い勝ててしまっていたのである。サイドから良いクロスが入る…、CKでさわれば入るようなボールがあがる…しかし、そこに体を投げ出してでもさわることができなかったことがこの結果にでたのだと思う。 私自身ゲームプランに固執してしまったという反省は、大いにある。去年、中学生リーグで今の高一を擁する欅に勝っているし、今年の中学生リーグでもジュニアユースが勝利をあげている(このとき欅はU−15)。そこで私も選手も心のどこかに油断があったのだ。何をいっても言い訳ににすぎず、結局のところ力がなかったから負けたのである。中2の世代は、セレクションを通ってきているわけであるわけだから個々の能力が高いことは間違いない。しかし、一人で何人も抜き去って得点を奪える選手は、現状一人もいないのである。この敗戦を私も選手も真摯に受け止めて、スタメンからサブまで全員がチームのために献身的に走り、気遣いのあるパスをつなぎ、自分の身を投げ出してDFやゴール前に飛び込んでいける選手を一人でも多く育てていけるようトレーニングに励むしかないと思う…それしかない。
次世代のU15選抜チームはきっと今までにないほど苦しい戦いを余儀なくされるだろうが、何とか全国大会までたどり着けるチーム作りをしたいと思っている。そのベースを作り出す作業を、これから丹念に仕込んでいきたい。