11/23(金) なかのSC
reported by 山田
第27回東京都女子サッカーリーグ3部リーグ第8節、なかのサッカークラブ戦。いよいよ3部リーグも残り2節を残すのみとなった。現在の星取りは1位の欅SCが勝点21(残り1試合)、2位のチアフルFCが勝点16(残り3試合)、そして3位スフィーダが勝点15というまだ自動昇格の可能性を残している状況である。詳しい結果は当HP上にも掲載しているが、我々に残された道は大量得点を挙げての残り2勝しかない。選手たちはつい先日まで定期試験によりオフの状態であった。よってコンディション調整は個人で行いチームとしての調整はほとんど出来なかった。しかし、もはやスフィーダのサッカーが染み付いたU−18にとっては、さほど問題ではないと感じていた。それは前節での苦しい経験で選手たちもある程度の予測やするべきことが理解できている状況からそう考えていた。もう一つは、前節と比べピッチが広いということ。DF陣の準備が整っていれば一発でゴール前まで運ばれる確率も低く、ある程度攻撃に専念できるからである。あとはいかに攻撃の時間を長くし、個人がゴールに迫れるかという部分が課題であった。
前半開始、序盤からボールを保持して優位に展開を運べていた。時折ロングボールをスペースに放り込まれカウンターを受けるが、シュートに持ち込まれることも無く再び攻め入っていく。相手は我々の攻撃を強く意識しているようで、前節同様引いた布陣を敷くことで対応していた。最終ラインの背後にスペースを与えないようなディフェンスであったが、スライドスピードが遅いためサイドチェンジからサイドの選手がフリーで仕掛けることが存分に可能であった。この前半は攻撃のほとんどがサイドを基点としてアタッキングサードへと進入するパターンが多く、この形から先制点が生まれた。11分、左サイドの選手が中央へ持ち込み、同時に他の中央の選手が前線へ抜けスペースを空け、逆サイドのMFがそこへ入ってくる。この選手がダイレクトで縦にスルーパスを流すと先程抜けた中盤の選手が相手DFの裏で受けGKとの1対1を決める。ピッチ全体を使ったパスワークから3人目を有効的に使った素晴らしい得点であった。この後も長い時間攻撃に専念できていたが、先程のパターンに固執する印象も見られサイドチェンジの多い、縦への強引な突破が少ないものだった。特に肝心なペナルティーエリア内でのシュート数が少なく、圧倒的に支配しつつも時間だけが過ぎていく。このまま最少得点での折り返しになると思われた29分にハンドによるPKを決め、2−0で前半を終える。
ハーフタイムは全体の攻撃方法の修正、ゴールに向かう意識等を伝えた。前節から5日後の日程の為、全体的な修正点は前節と同様のものであった。またポゼッション自体が自在に行えるので深入りしすぎる傾向にもあった。細かい指示は交代選手に伝えたが、シンプルにゴールを狙う判断を求めた。
後半も圧倒的に支配し、9:1の割合の時間帯もあった程である。前半に比べ個人でPA内に進入する回数も増え、GKを目の前にするシーンを幾度も迎えるが、枠外へのシュートや判断ミスによるところで決定的場面を逃していく。怒涛の攻撃を展開しながらも時間だけが過ぎていき、3点目は48分になっていた。中央から右サイドへ展開後サイドの中1選手がPA深くまで切り込み、再びゴール前へプルバック、これに詰めていたMF選手が決める。これで集中力が切れた相手DFに対し、続く52分、DF選手のロングボールのこぼれ球を拾ったMFがゴール前へクロスを入れ、FWがこれを決める。しかし得点はここで途切れ4−0のまま試合終了。
結果的に目指していたスコアとはならず、最終節に全てを注ぐ他なくなった。内容的には終始8:2の割合で相手を圧倒した支配率を見せたが、前半のポゼッションへの深入りが非常に悔やまれる結果となった。シュート数自体は前後半ともに10本ずつ放っているが、ゴールを脅かすようなプレーは後半の方が多い。しかし、これまでの3部リーグの試合で一番スフィーダを意識した守備を敷かれていたが、それに対してほぼ無傷で勝利したことは評価できる。また、この試合で挙げたゴールは全てが今期のベストに値することも同様である。シュート精度そのもの、逆サイドの選手までしっかりと連動していたこと、フリーランニングの質等、奪うべくして奪ったゴールと言える。
次節は今期最後の試合となる。現状は入替戦の可能性が高いが、次節でリーグを終えるにはそれだけの得点が必須である。本日の4ゴールを挙げたプレーや判断が時々ではなく常に出せるように更なる追求を図っていきたいと思う。