10/21(日) FC FALX

reported by 山田

第27回東京都女子サッカーリーグ3部リーグ第5節、FC FALX戦。相手は昨年度まで2部リーグに所属していた社会人主体のチームである。大人のチームと戦う上で難しいのは上背のギャップやコンタクト、キック等のパワー面を克服するところにある。ましては2部リーグで戦っていた経験は試合運びやしたたかさの面でも注意を払う必要があった。相手は今期すでに3敗を喫しており我々と同様、後がない状況である。お互いに2部昇格枠を狙う上でも重要な一戦であった。

ピッチコンディションは通常のクレーグラウンドだが、先日の雨の影響か固形化した土で凹凸の激しい状態だった。前節の試合では相手ゴール前で手詰まりになることが多くそこでの連携や個人技での突破が強化材料として残った。この一週間はこの一点に照準を絞って強化を図り臨む試合となる。選手たちとはリーグ戦ではあるが目の前の試合に全てを注ぐことを確認して前半からトップギアで勝負するよう伝えた。

開始2分、自陣でののポゼッションから抜け出したFW選手がハーフウェラインから独走しGKとの1対1を決め先制。この1点で波に乗ると連携にも自信が付き、試合の主導権を握ることとなる。すると続いての11分、ペナルティーエリア手前よりスルーパスを受けたFWがGKのキャッチング寸前にヘディングで流し込み追加点を挙げる。このままもう1点を決めれば大方試合を読める内容になり、実際そうなってもおかしくない程のチャンスは得ていた。しかし23分にペナルティーエリア手前でFKを与えてしまい、壁の設定が完成しない内にシュートを放たれ、GKの弾いたところを詰められてしまう。先の欅戦と同様のミスを犯し、勝敗が後半に持ち越されると予想した瞬間でもあった。しかしゲームの流れは変わらず、この日は結果も付いてきた。前半ロスタイムに右サイドを突破したFWがゴール前へクロスを入れると中盤の選手が飛び込み再び2点差とする。非常に貴重な追加点であった。

後半は前半に比べ運動量が落ちていたが、カウンターができない状況でも崩すことができていた。前節のアミーカ戦ではここに苦しみ個人技に頼らざるを得なかったが、この一週間での修正が見られ効果的な攻撃が展開できていた。この試合最後の得点は42分に左サイドのビルドアップから中盤を経由し、エリア内のスペースに抜け出したMFがGKとの1対1を決める。この後も十分な得点チャンスがあったが、このまま試合終了。

結果4-1で勝利を掴むことができた。今日は試合開始から勝負を仕掛けたことで内容とスコアがマッチした理想通りの展開となった。ファーストプレーでの得点で波に乗り、この試合のターニングポイントである前半ロスタイムでの追加点、後半は追加点は少なかったものの新加入選手との連携も向上が見られた。ただ内容にある程度満足できる勝ち試合に守備面での課題が再度浮上したことは今後に繋がる材料となった。まずプレッシャー全般に関しては、未だ大人に対する対人的な恐怖心が見られ局面での消極性が感じられる。結果相手に蹴らせる距離を空けてしまい、安易にゴール前まで運ばれてしまっていた。次の課題はここにある。放り込まれたボールをきっちりと弾き返し、セカンドボールを拾えれば良いのだが、全体的にボールウォッチャーになる傾向があり守備への切り替えが遅れてしまっていた。この2点は多くのチームと対戦する上では基本の対処法である。今後より厳しいスコアでの攻防に直面した場合を想定すると、早急に修正しなければいけないと振り返られる。我々が目指すものは攻守共に運動量を要するサッカーだが、一試合通してパフォーマンスを維持するにはまだ課題が多いと感じた。

次節は初戦ぶりに大学チームとの対戦となる。当時は大人との試合に慣れる間も無く敗戦を喫してしまったが、この半年間での成長が試される絶好の機会である。激しい攻防になると予想されるが、勝利のみを追及していきたい。

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