9/16(日) 文京学院中学校
reported by 山田
第4回東京都ガールズ(U−15)サッカー大会、決勝トーナメント1回戦。相手は文京学院中学校。この日はメンバーほぼ全員が揃い、関東トレセンの4名は今後の活動事情のため最後の参加となる。コンセプトとしては中3選手全員をフル出場させ、中2選手はハーフでの出場とした。昨日の2試合では同様メンバーが揃うも思うような内容が残せていないこと、連携面でのズレが目立つこと、何が起こるかわからないサッカーにおいて負ければ終わりのトーナメント初戦ということも意識して、自分が出場する時間内を全力で取り組むよう強く要求した。また、相手は予選リーグで強豪駒沢FC相手に2−2の引き分け試合をしている。以前から戦う姿勢でも見習うべきチームであるため、決して油断は出来ず、今大会最初の山場だと認識して臨んだ。
やや強い風の中、試合開始からペースを掴んだ。両サイドのスピードを活かし、また中盤でもゲームをコントロールした内容だが、相手も押さえどころを的確に狙っている。不用意に飛び込まず、自分たちの狙うゾーンに入ってからの守備に専念しているように思えた。一度詰まるとなかなかこじ開けられないため、大きなチャンスになるのは自陣からのカウンターからであった。流れから作ったチャンスはことごとく枠を外し、得点は結局個人技での突破とCKからであった。一方の守備は突破はされないのだが押し込まれてから奪うまでに時間が掛かってしまっていた。ボールを長く保持していても思うように行かないためついカウンターを許してしまう。そうした中、ペナルティーエリア角辺りで安易にFKを与えるとこれを直接決められてしまう。結果だけを重視するのであれば前半のスコアはまずまずなのかもしれないが、4−1で前半を折り返す。
前半を見た限りでは、決してベストな内容ではなかった。むしろ集中力に欠けているのではないかと思わせるミスや失点、攻撃時の歯切れの悪さが印象深い。しかし実際は、個人では全力で自身に与えられたテーマ(試合毎にコーチから課題が出されるもの)に対して取り組んでいる。ただそれが強すぎるため連携に影響を及ぼしており、結局最終局面で崩しきれないのも連動性に欠けたものである。今一度気持ちを統一して後半へ臨んだ.
後半も基本的には流れはある。しかし相手は前半の1得点により集中と自信に溢れたプレーを続けてきた。支配はしていても個人を封殺され、決定打には至らなかった。次第に体力の消耗も現れ運動量の低下から前半よりもゴールに迫る場面は減っていた。後半から代わった選手も動きに精彩を欠き、トーンダウンした中3を基点にした攻撃ではこれ以上の追加点を挙げられなかった。
結果前半スコアのまま4−1で次へ進むことが出来た。試合を総括すると、前半は個人が相手を振り切り試合を決めた。ゴールはどれも質の高いもので賞賛に値する。しかし後半はメンバーの大幅な変更があったものの個人が止められスコアレス。試合を通して個人に課題が残るものとなり、連携を通じた成長が見られなかった内容となった。違う視点から見ると中3を頼りすぎる部分が強かったように思う。つまり中2選手がもっと自分の判断やプレーを発揮できてくるとチームとしての力もサッカーも変わるはずである。それが出来る力を持っているのだが、この日は機能しなかったというように感じた。次節からはもうこのメンバーは揃わない。当然苦しい試合が増えていく中で今日力が発揮できなかったこと、チームとしてのサッカーを徹底できなかったという反省を重大なことと受け止めて行きたいと思う。