6/17(日) チアフル日野FC
reported by 山田
東京都女子サッカーリーグ3部リーグ第2節、チアフル日野フットボールクラブ戦。相手とは先に行われた東京都大会で一度対戦しており1−0の勝利を収めているが、コンタクト面などの対人プレーにてで厳しい展開を余儀なくされたこともあり、楽観視はできない。ほぼ同年代でありながら2部リーグに所属していた経験は決して侮れず、勝利に対する高い集中力と闘争心が左右する今年度の重要な一戦になると踏んでいた。攻撃においては全体的なポゼッション率の向上をポイントにおき、その中で中盤選手全員がゲームメイクすることを求めた。また守備への切り替え速度にも重点を置き、その中でマークのつき方やFWの守備参加を強調した。前半で得点を挙げ、いい状態で後半に繋ぐことが理想のゲームプランであった。
前半は我々が徐々にペースを掴み、前節とは違ってある程度のサッカーができていた。内容的には五分五分だがポゼッションに関してみればトレーニング通りワイドな展開を作れており、自分たちのサッカーをするという意志が感じられた。決定的とまでは言えないがサイドからチャンスを伺える場面もあり、攻撃面の期待は持てていた。しかしこの後たった3回のピンチで試合が決められてしまうとは予想し難いものがあった。相手は苦しい局面をロングボールで打開し、我々の隙を見逃さなかった。攻撃的になっていた中盤の背後やDF間のスペースを利用した一発カウンターで立て続けに失点を重ねてしまう。その間、また失点後も試合の流れ自体は変わらなかったが、方法は違えど我々が目指したスコアを相手に譲ってしまった。
後半は当然得点を奪いに行く姿勢でそれこそ前半よりもチャンスを多く演出するが、焦りからかフィニッシュの精度を欠き時間だけが過ぎ去ってしまった。結果前半のスコア通り0−3で2連敗を喫する。
前節と比較して自分たちのスタイルで戦えたことは一つの成果であった。一般リーグで懸念されるフィジカル、スピードの面での劣勢は失点時以外は技術で補えており、攻撃面での可能性をしっかりと残せたと思う。次の課題は得点力である。ここまでボールポゼッション率の向上をテーマに掲げてきたが、ようやくそのベースが固まってきた。今日の試合内容ではそれだけでも十分チャンスを作れていたと確認できたが、未だ2戦無得点という事実がそれだけでは勝てないという結果に結びついている。選手の成長に関しては成果が出ているが、残りの試合は結果を求めていかなければならなくなった。育成と結果、この両面を手にするのは非常に困難であるが、可能性を秘めた選手たちにはできると信じている。すでに昇格に赤信号が点滅しかけているが、この2戦で得た明確な課題と手応えを続く大一番の欅戦に注ぎたいと思う。