6/26(日) 立川FC    

reported by 井山

全日本女子サッカー選手権大会2回戦。相手は2部リーグ所属の立川FC。前回に引き続き私達より格上の相手。この大会では自分達の力がどれだけ通用するのか、チャレンジャー精神で望んだ大会であった。しかし、前回の試合で1部の相手に勝ったという自信が裏目に出てチーム全体に過信した雰囲気を漂わせていた。
前半が開始するとすぐに押し込まれる形になる。相手はダイレクトを織り交ぜたパスワークに加えミドルシュートも狙ってくる。スフィーダはこの早いパスワークに対応する事が出来ず、前半4分ゴール前でパスを回され早くも失点を許す事になる。その後も立て続けにミドルシュートを決められ前半10分の間に3点も失点してしまう。チームの雰囲気は一気に落ち、相手の攻撃について行くのに精一杯という感じ。しかし、そんな状況でも奮闘していたのはDFであった。相手のパスをインターセプトし攻撃に繋げる。このパターンは前回の試合でも見られ、チーム全体を攻撃的な展開へと移させたプレイであった。今回も同じ選手が再びこのプレイを見せ、初めて攻撃らしい攻撃を見せた。しかし、開始早々3点も奪われた事によるチームの雰囲気は上がる事は無く、中盤は下がりミドルシュートを何本も決められる。前半終了間際、FWのドリブル突破により1点を返すが1‐6で折り返す事になる。前半は中盤でボールを奪われる事が多くチャレンジ&カバーも機能していなくてFWを残した殆どの選手が守備的になりディフェンスゾーンでのプレイが多かった。
ハーフタイムにはこの大会に望んだ本来の意味を確認し、最後まで戦い抜く事、点を取りに行く事を忘れず引かずに攻める事を伝えた。
後半も相手の攻撃は止まる事はなくコート全体を広く使いパスを繋いで来る。スフィーダも徐々にチャレンジ&カバーが機能し始め前半のようにゴール前まで押し込まれる数は少なくなったが、その分ミドルゾーンでのコンタクトプレイが多くなり、1対1の力の差がはっきり見えて来た。相手はパスを受ける前のフェイクやキープ力、緩急のつけ方など個々に個人技があり1対1は殆ど負けていた。後半はミドルゾーンでプレイ出来るまでになりスフィーダが攻め込む時間帯もあったが支配率は40%。スフィーダの攻撃はパスワークで繋ぐパターンだがパスを足元で受けようとするためプレスにかかりやすい。又、3人目の動きやサポートが遅いため繋がっても2本で奪われるのが目立った。後半は前半に比べシュートを打たれる回数も減ったものの2点を奪われ結果1‐8で試合を終える。
今大会の2試合は本当に対象的な試合であった。その分、私達は多くの事が学べたと思う。1回戦は1部リーグの相手にあれだけのベストゲームを見せ自信を付けた半面、格上の相手に勝つ事が出来たという安易な過信に変わってしまった事。そして、チーム全体が過信した状態のまま2回戦を迎えてしまった事は反省すべき点である。私自身、2回戦は厳しい試合になると言われていても、この勢いでもしかしたら・・・という甘い考えを持っていた。相手はやはり何もかもが上でこんな甘い考えで勝てるような相手ではなかった。気持ちを切り替えるのは簡単な事ではないが1試合1試合、目の前の相手に全力で望まなければいけない。2回戦は惨敗したものの、この2試合で良い点も見つけられた。FWは少ないチャンスをしっかりと点に繋げる所。今回の立川戦でも前半スフィーダのシュートは点を決めた1本のみである。1分の1という確率はFWの役割をしっかりと果たしていると思う。2試合通して良かった所はDFである。1回戦でもDFの奮闘がなければ無失点では終わらなかっただろうし、今回の試合でももっと点を取られていたに違いない。得にインターセプトを狙い攻撃のチャンスを作り出していた選手の成長が目に写り、一瞬のプレイではあるが凄く印象に残っている。又GKのプレイにも目を見張るものがあり、2試合とも高い集中力を見せてくれた。得に立川戦では沢山のシュートを打たれるが果敢に飛び出しゴールを守ろうとして負傷したプレイには感動するものがあった。
今回の勝ちと負け、1回戦はあれだけのベストゲームを見せる力があるのに2回戦は何故このような結果になったのか。とても良い経験が出来た。3部リーグではこの経験を生かし自分達のサッカーが出来るよう1試合1試合大事に戦って行きたい。

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