6/19(日) 東京女子体育大学国立FC2001

reported by 井山

全日本サッカー選手権大会初戦の相手は、1部リーグ所属の東京女子体育大学。私達より遥かに格上の相手。しかし、プレッシャーのない分チャレンジャー精神で試合に望んだ。試合前に選手達に伝えた事は、練習でも特に重点を置いていたチャレンジ&カバーを繰り返し行なって行く事とパスワークなどの今まで練習でやって来た事を出し切るようにと伝えた。
試合開始早々、相手に押し込まれる形になる。しかしDFがしっかりついて行き相手のドリブルやパスを止めシュートを打たせなかった。その中でも相手のスルーパスに反応したDFの選手がそのパスをインターセプトし攻撃に繋げたワンプレーをきっかけにスフィーダは徐々に前に行く姿勢を見せ始める。又サイドバックも積極的にオーバーラップし、攻撃の時間を増やした。10分を過ぎると中盤からFWへのスルーパスが出始めゴールに迫った。その後もスフィーダはくさびを意識したパスワークを見せるが相手のアプローチが早いためかパスがズレてしまい相手に奪われるパターンが目立った。しかし、練習でも繰り返し行なって来たチャレンジ&カバーがしっかり機能していたので、奪われても奪い返す事が出来ミドルゾーンでの五分五分の争いが続いた。前半はパスカットや人数をかけて奪ったりと局面局面で勝つ事が出来たが、ボールを奪った後の全体の広がりなど切り替えが遅く感じた。前半は0-0で終わるものの点を取るチャンスはあるのではないか?と思わせるような気迫が伝わって来た。
そして、後半ついに待望の得点シーンが訪れた。後半開始わずか1分半、中盤からのくさびのパスをFWが下がって受けDFの裏へスルーパス、それに反応した左ウィングがサイドから抜け出し、GKとの1対1になる。そして、GKをかわしてシュートが決まった。今まではFWの単独突破による得点が多かったが、今日のこの1点はチーム全体で取った1点に思えた。その後もミドルゾーンでの五分五分の戦いが続く。相手の攻撃は前半と変らずDFや中盤がFWの裏へロングボールを放り込む形。この初戦を迎える前にスフィーダのトップチームが対戦していた為、情報収集が出来ていたので、この攻撃パターンは予測していた。相手はキックがしっかりしていて殆どの選手がロングボールを蹴れるので、ヘディングでしっかり弾き返すことやDFはストッピングをかける事などを伝え、前半はそれを実践して見せてくれた。しかし後半20分が過ぎると徐々に疲れが見え始め浮き球がかぶるようになってしまう。そうなると中盤の選手もディフェンスに入りっぱなしになり、ボールを奪っても中盤の押上が間に合わずFWとの距離が空いてパスが繋がらない。後半残り10分はディフェンスゾーンでのプレーとなり、この時間帯に7、8本のシュートを打たれた。しかし前半も後半もGKは高い集中力を見せ何本もシュートを止めた。ラスト10分ベンチでは早く時間が過ぎる事をみんなが祈った。守るので精一杯という感じだったが、集中力は切れることなく攻め込まれたラストも全員で体を張って守りきりついに試合終了。
今日の試合では練習で行なってきた事や色々なコーチのアドバイスを本当に忠実にやって見せてくれた。練習やアドバイスを試合で生かすのは簡単な事ではないので1部リーグの相手にここまで五分五分で戦えた事に驚きを感じた。勝つことは容易なことではなかったし、奇跡ともいえる勝利だったかもしれないが、日々の練習の積み重ねが無ければここまで戦えなかったと思う。次の試合もプレッシャーは何も無いはず。またまた格上の相手にどこまでやれるのか、チャレンジャー精神を忘れず悔いの残らないよう全力で戦いたい。

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