2/20(日) フィオーレ武蔵野FC
reported by 川辺
今大会の決勝戦は今大会において最も警戒していた相手とであった。相手のこの年代の選手達と戦うことは初めてであったが、事前のスカウティングや武蔵野招待大会で相手は見ていたので非常に手強い相手だと分析していた。特に相手のオフェンス陣は両サイド・2トップの4名が身体能力に優れ、力強さとスピードを持ち合わせていた。そして、それを支えるトップ下、またはボランチの位置にもタレントを要し、縦へ速く攻めてくる印象を持っていた。試合前には相手のサッカーとそれに伴う対応、そして、自分達のやるべきことを整理し伝えた。非常に手強い相手ではあるが、自分達のサッカーが出来れば間違いなく勝てると信じていた。
前半、お互いに攻防が激しくボールが落ち着かない。それにグランドも狭いために相手との距離が近く、このレベルになるとお互いに落ち着くことはないとすぐにわかった。そんな中、リズム良く繋ぐ我々にチャンスが訪れるが、相手はそれを粘り強く守る上に縦へ縦へ攻め込んでくるので何度となくカウンターアタックを受けた。但し、決定的な場面は我々の方が多く得点が生まれるのも時間の問題だと思っていた。中には素晴らしい連携のプレーもあり、このレベル、またはこのグランドでも多少ではあるがトレーニングの成果は確認することが出来た。しかし、そんな中、セットプレーから得点を奪われ出鼻をくじかれる。セットプレーは仕方がない。その後はほぼ五分五分の展開を余儀なくされるが得点への期待感は高まる一方であった。
後半、開始から怒涛の攻撃を仕掛け間違いなく流れはスフィーダにあった。この時間帯は15分間も続いた。圧倒的にゴール前に迫り数々のシュートを放つ。しかし、ゴールポスト、バー、相手GKのファインセーブに何度も合い一向に得点は生まれない。得点力があればここで3、4点は取れていた。明らかに逆転ペースであった。ただ、結果の分かれ目となるシュートも外したことで戦いは終わった。またもセットプレーを直接決められ逆転が遠のく。しかし、それでも選手達・ベンチは諦めてはいない。可能性が0%でない限り、全力で相手に向き合うことが何よりも大事なこと。現実を受け入れ、その現実と戦うこと、そういう部分では悪くなかったと思う。しかし、前掛りになることでカウンターから得点を奪われ0-3の完敗で幕を閉じた。非常に悔しい一戦であった。
決勝戦とは文字通り勝ちを決める戦いという意味だ。結論から言えば勝者の席は1つしか存在しない。そういう意味では2位も最下位も同じ敗者である。非常に残念だ。ただ、このチームは結成以来10試合以上の試合を経験してきた。恐らく、他のチームよりも完成度としては高かったと思う。しかも、敗戦は1度もない。得点が生まれなかった試合も初めてだった。強豪高校とやろうが神奈川県U-15No.1クラブとやろうが負けていないし、必ず得点は挙げている。そういう意味ではここでの無得点敗戦は先へ繋がる素晴らしいものになったと思う。いや、そう信じたい。この世代の選手達はまだまだ成熟度が足りない。精神的な弱さを見れたし、崩れるときはここまで崩れることも確認できた。ただ、ここで負けたことを前向きに捉えれば我々は更に力を付けられる。東京No.1の座はフィオーレに預けておくが、必ず奪い取りたいと野心が沸いてくる。他にも狙うチームは多いだろうが、この敗戦を糧に私達は大きな成長を遂げ、この野望を現実のものにできると信じている。チャンピオンという特別な存在になりたいと強く思う。