12/5(日) ICU OFF‐SIDES
reported by Y.楠本
東京都4部リーグ決勝リーグ第2節は同じBブロック同士の対戦となった。我々も相手も決勝リーグ第1節を落としているだけに互いに負けられない追い詰められた状態での試合であった。相手とは同じブロックであったということから今期は2度目の対戦。前回はこちらが10名で戦い先制されてから試合終盤に追いついたという展開であった。ICUとの対戦、ICUの試合から事前情報として判っていたのは1名だけ明らかに4部のレベルを超えている選手がいるということ。その他にもその選手ほどではないが身体能力に優れた数名の選手を要するチームであること。相手は第1節で西台アミーカに負けているが、その試合は7:3でICUに分があったと言っていい。従って、この試合が事実上の天王山ではないかと思っていた。1節の敗戦から1週間の時間しか経っていないが選手達のメンタル的な部分では向上が見られていたように思う。追い込まれたからこそ気付いた部分があったのだが、それが良い方向に向かってくれることを期待していた。
前半、相手は能力のあるチームであるが、こちらの精神状態 ・技術共に相手を上回り、まずまずの試合展開を見せてくれていた。しかし、永遠の課題とも言える先制点が取れない限りは安心することは出来ない。いつ、どのタイミングで先制点を挙げられるかが大きなポイントであった。時間の経過と共にいつもの得点できない雰囲気が出てきたが、選手達の精神状態が高いことから前節のような自分達の首を絞めるようなグテグテの試合にはなる気配は感じなかった。が、ここでバックパスを相手に奪われ、たった1度のチャンスをものにされてしまう。試合を通じて相手のチャンス ・決定機はこれだけであったが、それを見事に決められてしまうことになった。その後、今までの展開が嘘のように消極的なプレーに終始し前半の終了直前は相手に流れを掴まれてしまっていた。
ハーフタイムでは、前半に見られた戦術的な部分での修正を行い、自分達の力を信じるように伝えた。必ず得点は奪える、最後まで戦おうと選手達を送り出した。
後半に入り、自信を持った相手との力は拮抗し、互いに決定機を演出するまでには至らない。6:4で試合を優勢に進めていたが、時間の経過が試合を難しいものにしていった。徐々に時間との戦いが始まり、苦しい時間帯が長くなる。時間は過ぎ去り、このまま守りきられて試合終了かと思った終了間際、右サイドからのクロスに合わせ待ちに待った同点弾を叩き込んだ。この同点弾が決まるまでは敗戦の気配が濃厚であったが、同点弾が決まった時の双方の選手達の表情からは逆転を予感させるものがあった。残り時間はそれこそ微々たるものであったが、逆転弾は同点弾の直後に生まれることになった。後半ロスタイム、同点弾と同じように右サイドを深くえぐり、それに合わせ、すぐさま逆転に成功した。第1節の劇的な敗戦とは裏腹に第2節は劇的な勝利を収めることが出来た。
正直なところ誰もが敗戦を覚悟した試合であったと思う。それだけ相手の思惑通りの展開であった。カテゴリー2には飛び抜けた個性を持っている選手が少ない為に守られると弱い部分がある。しかし、それを覆すことが出来た選手達の強い心に感服した。ここで負けていたら優勝はなくなってしまう。更に終了間際まで相手にリードを許していた状態。選手達は大きなプレッシャーと戦っていた。結果的には勝てたことで優勝の可能性を残すことが出来たので、そのことに関しては良かったと言える。しかし、欲を言えばもう少し違う展開も出来たのではないか。次の最終節まで1週間しかないが、残された時間で出来る限りのことをしていきたい。今回は負けられない試合であったがテストの意味合いも強い試合であった。そういう意味では結果を残せたことは大きな前進である。すでに自力優勝はできない状態であるが、可能性が0%で無い限り、その可能性を追求していきたいと思う。まだ1位にもなる可能性があれば4位になる可能性もある。最後までどうなるかわからないが、次こそは安心して得点を重ねる試合を期待したい。