11/9(日) ICU OFF-SIDES
reported by 川辺
3部リーグも残すところ2試合となったリーグ戦終盤。この試合を落とすということはイコール4部リーグ降格が避けられないという厳しい立場での試合であった。今までの1週間は1番足りないと思われた戦術面での強化を第一に掲げ、グループとして、そして、チームとして戦うということの意味と重要性を指導した。たった1週間で戦術面の強化を100%行うことは出来ないが、今のチームには効率的且つ効果的であると判断し、戦術面にのみ着手した。
結果、選手達は素晴らしい集中力でトレーニングに臨んでくれ、試合に向けての期待感は一気に高まるものになった。チームとしての動きに迷いがなくなり、選手達は日を追うごとに良くなっていった。この成果を試合で発揮できるか?又、選手達が能力を発揮することが出来るのか?追い込まれているものの実に楽しみな一戦となった。
前半、序盤こそ硬さが抜けなかったが、今までトレーニングしてきたことを徐々に発揮していく。チームとして動き、ファーストアプローチの質、どれも確実に表現してくれた。相手はロングボールを中心に我々のDFラインの裏を狙おうとしていたが、裏への放り込みも最小限に食い止めることが出来たと思っている。その後、サイドバックを基点としたワイドな攻撃を仕掛け、両サイドから揺さぶりをかける。特に左サイドを基点とした攻撃には可能性を大いに感じ、得点への期待感が高まる。時間を追うごとに素早いアプローチから高い位置でもボールを奪えるシーンが続き、ゴール前まで何度も迫ることが出来た。しかし、相手DFが最後の最後で粘り、なかなか得点まで結び付けることが出来ない。前半の終盤には体力の落ちた選手達のアプローチが遅れ始め、相手に押し込まれてしまうシーンもあった。
ハーフタイムには左サイドに寄っていた攻撃をよりワイドにするため、右サイドに突破力のある選手を投入。両サイドからバランスよく攻め込むことが得点への近道であると話した。
後半、途中交代で入れた選手の個人技で右サイドを崩していく。更に押し込むものの、相手DFのパワーに負けてしまい局面局面を守られてしまう。フィジカル面では劣るものの、技術面では完全に上回っている ・ ・ ・必ず得点が出来ると信じていた。しかし、決定的シーンもミスから得点に繋げられない事もあり、更にはゴール前での判断が悪くチャンスを潰してしまうことがあった。そんな中、徐々に相手に流れが移り始め何度もロングボールを放り込まれてしまう。終盤は逆に苦しい展開になってしまった。だが、苦しい時間もそれぞれがカバーし合い、0-0で試合を終えることになった。
今回は勝たなければいけない試合であった。しかし、勝つことは出来なかった。しかし、トレーニングしてきたことへの成果は発揮することが出来たと思っている。チームとしての守備力は確実に上がり、その後の攻撃に対しての選手達の意識は格段に上がった。DFラインでも落ち着いて回すことが出来たし、スフィーダのサッカーとは何か?という部分を明確に理解できたのではないかと感じている。選手達はこの1週間で確実に力を付け、チームとしてのレベルは大きく上がったと信じている。引き分けという結果を突き付けられ、最後の最後まで追い込まれることになってしまったが、最終戦まではまだ1ヶ月もある。この1ヶ月で付け焼刃ではない、より精度の高いサッカーをどこまで展開できるようになるかが目標達成への大きな1歩になるはずである。最終戦を勝つことでしか残留の切符を手に入れることは出来ない。だが、今のチームなら1ヶ月で大きく成長できるはず。最終戦への準備を着実に進めていきたい。