10/26(日) 共立女子大学サッカー部
reported by 川辺
3部リーグの7戦目は共立女子大学との対戦になった。負ければ即4部降格のかかる試合。勝つことでしか首がつながらない重要な試合であった。
2週間前の練習試合で浮き彫りになった反省点を修正するため、そして、勝つことでしか前進できない現状を打破するため、この1週間で取り組んできた組織的守備の実践を強く要求した試合であった。
前半、開始5分を120%の力で飛ばしていくように指示し、精神的に優位に立つことをポイントとしていた。できればこの5分で得点を挙げたいところであったが、浮き足立ってしまったオフェンス陣が落ち着き始めるのは10分程度の時間が必要であった。守備の連動した組織プレーとファーストアプローチを強調していただけに攻撃面で落ち着いた展開を創ることに乏しくなってはいたが、10分過ぎからは左サイドを中心に攻撃に幅が出てきた。1得点目は左サイドからのアーリークロスに逆サイドのアウトサイドがゴール前に飛び出し、GKをかわして得点に繋げた。実に綺麗なゴールであり、トレーニングの成果を発揮したゴールであった。その後は徐々に一方的な展開となり、前半で3得点を挙げる。得点力不足に悩まされていたチームなだけに3得点は高く評価できるが、最大のポイントであった守備面での連動性、同時性には満足できる部分が少なかった。
後半、前半での反省点を修正し、守備面でのポジショニングが良くなった。それにより、ファーストアプローチのスピードが上がり、必然的にセカンドボールも拾えるようになってきた。次第に選手達も自信に溢れたプレーを見せ始め、両サイドを基点としたワイドな攻撃を仕掛ける。サイドからは数多いアーリークロスが入り、サイドバックもオーバーラップを仕掛けて攻撃に厚みを持たせた。更にFWも前線の高い位置で基点となり、様々な攻撃パターンを実践した。最終局面での精度はまだまだ足りないが、このサッカーを展開できたことは実に大きな収穫だと振り返っている。守備面にしても攻撃面にしても修正すべき点は多くあるが、残りのリーグ戦に向けて自信を持つことのできる内容を得ることが出来た。
残りのリーグ戦は2試合。姉部と同様に全てを勝つことでしか目標を達成できない状態にある。しかし、次の試合までの2週間を組織プレーに費やせば必ず結果は得ることが出来ると確信している。
これまでの期間でサッカー選手としての基盤は楠本コーチが作ってくれたと思っている。1人ひとりの技術レベルは決して低くはない。しかし、今までは個人個人がバラバラでプレーしていた為、結果を得ることは困難であったのかもしれない。だが今チームとしてまとまろうとしている。単体では勝てなくとも複数でのサッカーを覚えればあっと言う間に力を付けることが出来るはず。この1週間で私が与えたものは、チームとしての『きっかけ』だけである。この『きっかけ』を生かすも殺すも自分達次第である。楠本コーチと君達が作り上げてきた力に『きっかけ』を上乗せしてもらいたい。そして、チームが良い方向に進んでくれることを信じている。