ゲーム分析レポート
7/2(土) 関東女子ユース(U-15)サッカー選手権大会 準々決勝
VS.栃木SCレディース ○2-1(0-1、2-0)
reported by 山田 岳暁
第16回関東女子ユース(U15)サッカー選手権大会決勝ラウンド一回戦 vs栃木SCレディース(栃木県第1代表)。準決勝進出への戦いはそのまま全国への切符を懸けた戦いとなる。相手は正確なロングフォワードパスの武器に精度の高いカウンターを仕掛けてくる非常に戦い難い相手と分析していた。立ち上がりから高いボール保持率を維持しながら試合を運べていたが、決定機を外した直後にピンチを招くと言った落ち着きの無い展開になっていた。選手自身もプレッシャーとの戦いもあり、自分達がペースを握っている事に気付けないでいた上、一瞬で決定的場面をつくる相手の鋭い攻撃に少しずつ揺さぶられていた。
一瞬の判断の遅れで後追い状態になってしまう為、無駄なファールが続きFKから先制される嫌な展開にしてしまう。リトリートした相手から得点を奪うのは容易ではなく更に中学年代においての先制点の重要性は周知の通りだ。正直私も「まさか」の失点だった。
しかし全国大会で戦う為には逆転できる底力が無ければただのチームだ。とにかく「続ける事」を徹底し、ワイドに展開してCKを取ってセットプレーからの得点に狙いを絞った。後半立ち上がりにCKのこぼれ球を決めて同点にしてからも試合の展開は変わる事無く相手のカウンターを嫌って攻撃に厚みが出ない。しかし1対1の攻防では次第に主導権を握り始め、攻め込む場面が増えて行った。待望の逆転ゴールが決まったのは後半20分。またもCKのこぼれからだったが、正確なボールを送り続けたキッカーを褒めたい。
最後まで怖さを感じた相手の攻撃を跳ね返し続け、ようやくタイムアップ。全国大会への切符を手中に収める事が出来た。
各予選を勝ち上がってきたチームはどのチームも特色があり、更にその精度が高い。この試合も正確で力のあるロングフォーワードパスと素晴らしいオフザボールの動き出しに何度も苦しめられた。各都県代表チームと真剣勝負で互いを高められるのが関東大会の醍醐味でありその中を勝ち抜き全国大会へ進められた事は意義深い。
とにかく選手達はこれでプレッシャーから解放されたはずなので初の関東制覇へ突き進みたい。