6/15(日) 大宮エンジェルスFC ●1-2(1-0、0-2)
reported by 川邊健一
続く3位決定戦は、レッズと同じく埼玉県第3代表の大宮エンジェルスであった。これで関東大会で埼玉勢と全て対戦(予選で埼玉第2代表に○3-0)したことになる。この3位決定戦は準決勝から1時間程度の休息を挟んですぐに行われたが、炎天下の中での連戦には体力的な消耗も確かにあった。しかし、それ以上に、チームのマイナス面が一気に顔を出す、スフィーダにとっては最高の薬となるゲームになった。
結果から言えば、逆転負けということになったが、仮にレッズに負け、この大宮エンジェルス戦で勝利していれば、『単純にレッズが強かっただけ』と全ての人間が思うことだろう。そして、最悪のケースとしては、レッズ戦での敗戦を美化してしまうことだ。もちろん、このゲームに関しては、チームがどれだけ立て直せるか?ということもあり、全力で勝利を目指して戦ったが、勝つことが出来なかった。レッズ戦に続いての敗戦、2連敗・・・真に意味のある敗戦は、このゲームでの敗戦であったのかもしれない。
相手は、技術も高く、チームとしてのサッカーが確立された好チームであったが、やはり、モチベーションの低い状態で、こうした強い相手に勝つことは困難極まりないことである。結局は全ての技術、戦術を支えているのは精神力であり、モチベーションの有無でそれが発揮されるか否かが決定する。このゲームにおいては、欠けているもの、足りないもの、が多過ぎた。選手達は、準決勝後、自由な休息の時間が与えられていたが、敗戦を引きずり、ミーティングなどの準備もしていなかった。もし、これが決勝へ進んでいたとしたら、今回と同じように何もしなかったのであろうか?きっと違うはずである。優勝を目指し、何かしらのアクションは起こしていたはずだ。しかし、今回に関しては消化試合ということもあってか?負けた精神的ダメージか?準備という部分では、闘える心と身体を作ることが出来なかったように思う。
サッカー選手として、それらに関しては残念ではあるが、選手達の気持ちも分からないわけではない。ただ、そこで立ち上がれてこそ、いや、一歩踏み出すことによって力となるような気がしている。選手達には、そのような強さを身に付けてほしいし、そう成長してほしいと願っている。ただ、今回はそれらが出来なかった。でも、これが最初の成長の障壁となるのであれば、これを機に少しだけ踏み出す努力をすれば良い。だからこそ、今回の敗戦には、真の意味が隠されていると思っている。これを力に代えることが出来るか?それともただの敗戦で終わらせてしまうか?私よりも逞しい選手達にならきっと越えられる壁だと信じている。
このチームでの闘いも残すところ最大5試合となる。全国大会の予選で負ければ3試合のみ、勝ちあがれれば4〜5試合。スフィーダ世田谷U15選抜チームは、この残りの試合に全てを懸ける必要がある。その為にも今回の2連敗を無駄にはせず、全国大会で結果を出すために今からの準備が全てとなる。このチームは一時解散し、それぞれがそれぞれのカテゴリーに戻り、日々違う目標に向かい活動することになるが、どの選手も心の奥底には常に全国大会を意識することだろう。残された期間は長いようで短いもの。それぞれが時間を無駄にせず有意義な活動にしてもらいたいと思う。
最後になりますが、大会期間中は、ご支援、ご協力を賜り誠にありがとうございました。お蔭様で全国大会の出場権を獲得することが出来ました。結果的に4位というギリギリのラインでの突破となりましたが、私はこのチームから感じる未知の可能性を信じています。きっと全国大会では最高のピッチの上で、スフィーダ本来のアタッキングフットボールを披露する事が出来ると思いますので、引き続き応援宜しくお願い致します。関東大会では封印していたサッカーを全国でお見せします。