6/8(日) 図南SCフィオーレプーラ

reported by 川邊健一

予選リーグ最終節は、群馬県第2代表の図南SCフィオーレプーラとの一戦である。相手は、前日に行われた第1節を落としていることから、このゲームは絶対に負けられないゲームであるはず。相手のチームをスカウティングした限りでは、個の能力も高く、しっかりとしたサッカーをする良いチーム、、、という認識を持っていた。KASHIMA-LSCに1-8という大差で負けたものの、途中までの戦況としては、ここまで離れるような感じではなかった。やはり、関東大会ということで、各県を代表してくるチームは、それぞれ個性があり、自分達の武器を持っている。それだけに決して油断できるような相手ではない。私達の目標は、このゲームも勝ちきり、予選リーグを1位通過すること。それを目指し、今までの2節と同様に自分達の勝利を信じ戦うだけであった。

前日の夜のミーティングでは、これからチームが更に良くなる為の話し合い(選手達のみ)が長い時間行われた。戦術的な部分での連動性が出てくれば、このチームは革命的に力を発揮する可能性を秘めている。その可能性を引き出すための最初の作業として、この本番という待ってくれない状況を活用し、バラバラのチームを1つにするよう促した。大切なのは『勝ちたいのであれば、まとまれるはず』『目標が一緒なのであれば、やれるはず』ということ。
選手達は、そうしたことに理解を示してくれたのか、アップから少し違うところも見せてくれた。これはこうした追い込まれた状況が創り出す現象なのかもしれない。ただ、こうした作業を継続的に続けていくことが重要であり、今回だけ意識しているだけでは前進しない。

試合は序盤からペースを握り、相手のゴールへ何度と無く迫ることが出来た。前日よりは若干グラウンドに慣れたであろうという事も加味し、昨日よりは繋いでいく回数を増やそうということでことでピッチに送り出した。特に本日に関しては、両サイドバックが良く機能し、運動量を高く上下動してくれた。それもあり、両サイドの攻撃には厚みが生まれ、両サイド・センターとバランス良く攻撃を繰返すことが出来た。結果的に5得点し、前半のうちにレギュラー選手の怪我人4名を一気に下げ、それらの選手達を休ませると共に、今まで出場機会の少なかった選手達をこれからも続く関東大会に慣れさせることにした。ただ、交代の直前に、相手の突破を許し5-1となった為に、一瞬ためらったが、それでも信頼して連れてきた選手達ということもあり、自信を持って送り出した。結果的に、その後、失点することも無く、逆に1点を奪うことが出来たのは、それらの選手達の前向きな姿勢が残した功績だと思っている。

まだまだ遠慮もあるし、遠慮があるが故に自分の個性を見せ切れていない部分はあるが、それでも精一杯チームの為にプレーしていることだけは間違いなく、好感の持てる姿勢だったと思う。あまり出場機会は無かったが、それでもチームの為に、チームに何が起きても対応できるように、チームの一員として一緒に闘ってくれたと思っている。リザーブとして控えている選手達にも、もちろん自分が出たいという葛藤があるはずだが、今は静かにその時を、そのチャンスを待っている。何度も言ってきたが、誰にでも平等にチャンスはある。そのチャンスを活かせるかは己の準備次第である。現に、この関東大会でリザーブの一員として帯同した選手が1試合目で結果を残したことにより、2試合目、3試合目とフル出場しているケースもあった。これでレギュラー確定というわけではないが、少なくともその可能性は大いに有り得ると思う。

何はともあれ、この予選リーグでは1試合1試合丁寧に戦うことで結果を残すことが出来た。これで目標の通りグループを1位で抜けることが出来た。次からは一発勝負のトーナメント戦となる。しかも初戦に当たる準々決勝に勝つことが出来れば全国大会への出場権を獲得できるという大一番。選手達はプレッシャーを感じるであろうし、緊張もするはずであるが、今までのゲームと何が違うのだろうか?状況は違えど、何も変わらないはずである。人がどう思うかはわからないが、少なくとも私はそう感じている。今までも、これからも1戦1戦丁寧に戦えば良いだけであるし、ここまでの道のりはずっとそうしてきた。次の試合も大事であるが、今までの試合だって、どれも落とせない重要なゲームだった。だから、私にとっては”同じ試合”なのだと思う。
次も今までと同じように戦って行き、自分達が望んだ結果を手に入れられるように全力を尽くしたい。そして、願わくば選手達がベストなコンディションで、最高のチームプレーを魅せてくれることに期待している。

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