2/9(土) けやきSC

reported by 川邊

U-14大会準決勝はけやきSCとの一戦であった。このゲームは準決勝ということと共に、我々のチャレンジが最後を迎える日でもある。今までは過去のレポートからも分かると思うが、新たなチャレンジを行ってきた。そして、このゲームに勝とうが、負けようが、今までのチャレンジは終了となる。ここからは、今まで作り上げてきた個のベースをチームとして成立させるために本格的にレギュラー組とリザーブ組で別れ、ポジションも得意なもので行う。従って、この試合以降はレギュラー組に入った選手達の細かなコミュニケーションや連携、選手達の理解度を深める作業に入ることになる。そういう意味でも、この最後の試合は非常に興味深いものだった。ここまで来れば無論強いチームばかりであり、勝つことは困難だ。そうした中で選手達が考え、学んだことが力になるのではないかと思っている。
ピッチはぬかるみ、非常にすべる状態であったため、相手のような縦に素早く攻めるスタイルのほうが有効だとは思っていたが、選手達がどこかでそれに気付き、試合の中で修正するという作業が出てくることを期待していたが、それを表現できる選手がいなかった。試合後に聞くと相手の特徴やどんな攻撃が有効か?ということは分かっていたようだが、それを自分達で判断しプレーするというところまでには至らない。自信がないのか?それとも試合後に冷静に考えて答えが出来てきただけなのか?はたまた恥ずかしいのか!?理由は様々だとは思うが、考える力も活かさなければ意味がない。だから、残念というか、もったいないな・・・という想いが残った。それでもプラスに考えれば、考えるだけの力があるのだから良いのかもしれない。あとは、それを実行に移すだけである。
こちらが攻め、相手は前線のタレントを活かしたカウンターを狙っていたが、非常に嫌な狙い方をしてくるので、何度か失点してもおかしくないプレーがあった。こちらも数多くのチャンスを作り出しているのであるから、早々に1点でも取れれば大分楽になったと思う。しかし、このチームはその1点が遠い感じはした。
後半も前半同様にゴールには迫るものの、後一歩のところでミスが生まれ前半と然程状況に変化はなかった。それよりも後半は相手のカウンターが鋭さを増し、前半以上に失点の危険性が高いプレーがいくつか見られた。そこではGKの好セーブなどがあり助けられたが、普段DFをやりなれていない選手達とは言え、少しばかり軽率な対人プレーが目立ち簡単に突破されていたのは問題だと思う。ポジションにより守備の手法は変化するが、どのポジションでも守備力の高さは重要だと思う。やり方が違うのはわかるが、それが課題であり、何を感じ、どのように修正していくのか?ということが大事だと思う。守備面に関しては予選から通じ、改善が成されていない印象が強く、その部分の修正は早急に行わなければならない。
結局、試合は両者得点を挙げられず0-0のドローで延長戦へ突入した。ここまで選手の出場時間は出来るだけ平等になるように配慮してきたが、延長戦は予期せぬ出来事であり、また選手達の出場時間に差が出てしまう。そこで考えた末、ここから次の試合も含めてポジションを戻す、そして、出場するメンバーも出来るだけ決勝戦に近い形にした。
これでさすがに点が取れるだろうと思った矢先延長開始40秒でミスを突かれて痛恨の失点を献上してしまった。慣れた守備陣ではあったが、さすがにミスに対するリカバリーまでは限界がある。これで後がなくなってしまったが、その直後に1点を奪い返しすぐに同点とし、その後も攻め続けるもこれまた決定機を外し続け得点が挙げられなかった。結局PK戦にまでもつれ込んでしまったが、GKのセーブ(3本)などもあり、辛うじて決勝戦に進むことが出来た。
どういう形にせよ、これで次も試合が出来る。そして、ここからはU-15選手権大会東京都予選へ向けた本当の意味での調整となってくる。メンバー、システムをある程度固定し、細かなコミュニケーションや連携、選手達の理解度を深める作業に入ることになる。明後日の決勝戦はそういう意味でも楽しみだ。決勝戦の相手は非常にプレスの速い相手なだけにどこまでそれを掻い潜りながら戦えるのか?相手の個の強さにどのように対抗するのか?など色々と楽しみな部分が多い。恐らく、均衡した難しいゲームになると思うが、胸を借りるつもりで戦いたい。そして、今回は本番でのシュミレーションとして今までよりも少しだけ勝利を目標にしていくことを選手達に要求してみようと思っている。

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