1/26(土) FC ESPERANZA

reported by 川辺

東京都女子ユース(U-14)サッカー大会が開幕した。この大会は先に行われる全日本女子ユース(U-15)サッカー選手権大会(以下、本番)のプレ大会として数年前から行われ、今回で3度目の開催となる。第1回大会、2回大会とスフィーダは2連覇しているが、今までと比較すると今大会は前回大会よりも重要な規定が加わった。2008年の本番のシード権を得るためにはこの大会でも良い成績を残すことが必要になる。大会の順位でポイントが加算され、2007年大会の本番(優勝)とこの大会のポイントを加算し一番ポイントが高いチームから第一シードとなるシステムである。しかし、ポイントやシード権ということよりも、この大会は周囲のチームのサッカー、レベル、技術を把握すること、そして、何よりもスフィーダの技術を上げることを最大の狙いとしている。結果的に優勝できればポイントをもらえるが、今はそこを考えるだけの余裕はないので1試合1試合で内容のあるトライ&エラーを繰返したいと願っている。
そこでスフィーダの今大会における狙いであるが、

(1)今大会は25名でエントリーしているため前後半でメンバーを一気に入れ替えるという方式をとる
要は前半のチームと後半のチームで別れるわけだが、この2チームを競わせスフィーダ規定のルールに敗れたチームはフィジカルトレーニングを課す(罰ではなく、その時点で負けること=力が足りない、ということなので技術のベースとなる体力アップを狙いとしている)
(2)今までポジションが固定気味だった選手に積極的に違うポジションを経験させる

というものの2点である。(1)(2)共に毎試合メンバー編成を代えたり、ポジションを代えたりはさせず、大会を通じ、トライ&エラーを繰り返し修正していくというやり方である。やはり、毎試合、入替を繰返していると反省を修正する機会が失われ、結局”良かった””悪かった”という感想だけしか残ることがないと思う。経験を無駄にしないよう、また選手達に修正の機会を与えるために、我慢強く大会を通じて、こうした難しいテーマに挑戦させようということになっている。良いか、悪いかは大会終了後に分かると思う。

前置きが長くなったが、試合は相手に先制点を許す難しいゲームだった。相手は非常にスピーディーなサッカーを展開しており、簡単に行く相手ではなかった。前線に個人技に優れた選手を擁し、その選手を中心とした縦に速いサッカーは私達を苦しめた。結果的にすぐに奪い返し1-1と追いつくことが出来たが、このまま追加点を奪えず緒戦を1-1とドローでスタートしてしまうことになった。
チームの戦術、選手の配置など様々なことを変更し戦っていただけに仕方ない部分もあるが、このやり方は今大会が始まる少し前から徐々に着手していた。それだけに”それ”に対する修正や成長が見れなかったのは少し残念だった。それでも選手達は多くのストレスを抱えながらプレーしているわけだが、このストレスは今のチーム・選手にとっては極めて重要なものだと思う。このストレスとはプレーし辛い環境を指し、それは選手達に新しい感性を与えている。もし、このストレスを克服できた時・・・それは選手達が新しい経験から柔軟に対応し始めた時になると思う。よって正しく今、選手達は壁にぶつかり、それを乗り越えようと必至にもがいているのである。そして、この壁を越えられた時、また少し成長した姿を見せてくれるのだと信じている。見ている私達もストレスは溜まるし、きっと父兄の方々もストレスは溜まるだろうなと想像できるが、今は私達スタッフも選手達の将来を見据え我慢強く耐えなければいけない時期なのだと思う。だから、今の流れは大切にしなければならないし、非常に良い流れでチームが前進しているものと思っている。
今のままどこまで勝つことができるかはわからないが、少しでも試合経験を積ませたいと思っている。願わば決勝戦まで行きたい。そして、事前に決めてある通り、もし、決勝戦まで勝ちあがれた場合はある程度本番を見据えた戦い方をすることになっているので、何とかそこまで辿り着きたい。もちろん、勝つためだけに今のやり方を変えるつもりはない・・・あくまでも今のままで戦うことがベースになる。

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