8/8(水) FC駒沢女子U-15

reported by 楠本

中学生リーグの前期最終節。奇しくも相手は、ここまでSFIDAと同じように無失点、全勝で来ているFC駒沢になった。先のU-15選手権東京都予選では、決勝で当チームのU−15選抜が、2−2のPKで何とか勝った全国でも屈指の強豪チームであり、SFIDAとFC駒沢は世田谷ダービーと呼ばれいつも激しく熱い試合が展開される因縁の相手でもある。しかし、この中学生リーグは、今年入部してきた1年生13名と2年生3名のみで闘っているだけに、難しい戦いになるのは明らかであった。

合宿前、最後の試合でもあるので1学期に取り組んできた守備の1対1の個人戦術及びグループ戦術の総まとめとなるような試合をすること。そのために運動量を上げまず1対1で簡単に抜かれないこと。1対1で競り勝てないようであれば2人、3人と人数をかけて数的有利を作り出しチームとして守備意識を高く保ち、相手が嫌がるような守備を心掛けること。オフェンスでは、全国レベルの相手に積極的に個人での突破を仕掛け、自分の力がどこまで通用するかチャレンジすること。をテーマに掲げた。

相手は、紛れもないベストメンバーを並べてきており、試合開始から押し込まれる展開が続いた。しかし、徐々に対応し始め粘り強い守備で対応することができるようになる。時折、ドリブルによる突破からチャンスをつかむがラストパスが相手のカバーに引っかかったり、相手GKまで流れてしまったりでシュートまで行かせてもらえない。前半は、そのまま0−0で終了。
ハーフタイム、良い守備ができているので集中を切らさずに継続していくこと。ドリブルの仕掛けは通用しているので、数少ない決定機を生かすこと。を確認し後半に挑む。

前半と同様、痺れるようなゲーム展開の中、カウンターからスルーパスに抜け出したFWが、相手キーパーと1対1になり、飛び出してきたキーパーをよく見てシュートしたボールがネットを揺すり待望の先制点を奪う事に成功する。その後、相手もドリブルによる突破やミドルシュートなど力ずくでゴールをこじ開けようとしてきて、何度もピンチを迎えるが、最後まで粘り強くついていったり、体を張ったりして何とか堪え忍ぶ。そのまま試合終了となり大金星を挙げることに成功した。

紛れもなくU−15の今期ベストゲームであり、何より素晴らしかったのは、テーマに掲げた、1学期に取り組んできた守備の1対1の個人戦術及びグループ戦術の総まとめとして運動量を上げ、1対1で簡単に抜かれなかったこと。チームとして守備意識を高く保ち、相手が嫌がるような守備をやりきったことである。トレーニングの成果を見事発揮してくれた選手達の試合を見るのは、コーチ冥利に尽きる。全国屈指のチームにここまで守備で奮闘できたことは、自信をもっていいことである。しかし、サッカー選手にとって一番の敵は油断や慢心を生み出す己の弱き心だ。誰にでも存在する弱い部分が自分を支配してしまえば成長はない。全国屈指の好チームに対し中1中心のチームで勝てたという結果は素晴らしい事だが、この事実に酔いしれてしまえば、今までの成長が無になってしまう。成果の確認できた素晴らしいパフォーマンスではあったが、更に成長するためにも今回の結果だけは忘れなくてはならない。

幸いなことに前期中学生リーグを全勝、無失点で乗り切ることができた。しかし、1学期は5号級及び広いグラウンドになれること、個人の強化がテーマであった。また、ゲーム内容も良い試合と悪い試合をくり返すなどパフォーマンスも安定せず、負けてもおかしくない試合ばかりであった。チームとしてSFIDAのサッカーを体現するまでは、まだまだ時間がかかる。合宿、今後のトレーニングを重ね、ガールズ大会そして、後期の中学生リーグでより質の高いサッカーができるように精進していきたい。

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