1/15(日) 文京学院中学・小川ドルチェ合同
reported by 楠本
今日から現中1・2年生を対象とした(一部のチームは小6も含む)U−14研修大会が始まった。来年度、春先に予定されているU−15女子選手権大会東京都予選を勝ち抜き、関東大会そして、全国大会への進出を目標とするU−14の選手達にとっては、東京都の他チームの実力を把握し、且つ自分達にどれぐらいの力があるのかを試すのには良い機会である。
試合に臨むにあたってオフェンス面、ディフェンス面それぞれにおいて、年明けからトレーニングしてきたことをゲームで発揮できるように確認を行った。
試合の結果だけを見れば順調に得点を重ねて勝利した様に見えるが、内容は決して満足できるものではなかった。むしろ、いくつかの問題点が浮き彫りになったと言えるであろう。まず、失点を喫した場面であるが、中途半端なDFラインでのつなぎのボールを相手に狙われインターセプトされそのままあれよあれよという間にシュートを許し、運良くポストに当たって事なきを得たかと思いきや最終的に詰めを押し込まれてしまうというものだった。セーフティーファーストでクリアーしておけば良かったのでは?という判断のミス、また、サポートの選手の動きの質そして、パスの質といったいくつかのミスが重なったものではあったが絶対にゴールさせないぞ!という強い意志があればそのミスを取り返すことができ失点には至らなかったのではないだろうか?また、GKへ一旦下げてよりプレッシャーの少ないところからビルドアップをやり直すという方法もあったよう思う。現代サッカーではGKもより攻撃への参加が求められるようになってきている。試合後のミーティングで選手達に聞いてみたところGKへ戻すという意識があった選手はいなかった。もちろん一試合で何度もGKにボールを戻すというのはリスクが大き過ぎるが、いろいろとリスクマネージメントをした上でGKに戻した方が良い場面もないとは言えない。その時々の判断でGKも使えるぞという意識があればまた余裕が違ってくるであろう。
次に試合への入り方のまずさが挙げられる。一試合を通じて今日はどこか選手の動きが緩慢でチームとしての一体感を感じることができなかった。それは、一人一人の運動量の少なさやファーストコントロールのミス、そして微妙なパスのずれなどからも見て取れた。その結果オフェンス面ではチームとして綺麗に相手を崩したものより個人の力で得点を重ねた印象が強く、ディフェンス面では前線からのプレッシャーがなく狙いを持ったインターセプトがなかなか見られなかったのである。U−14の選手達は技術的に非常に高いものを持っているし、気持ちが乗っている時には非常に見ていて楽しいサッカーをする。しかし、気持ちが緩むとそれが嘘のように崩れ去ってしまうといった一面も持っている。今日に限っていえば、前日に練習試合後、走り込みをしたため疲労が抜けきっていなかったということが、動きを鈍くさせていたというのもあるかもしれないが、本番であるU−15選手権でも一日2試合行ったり、酷暑の中で試合をしたりといった今日よりも肉体的にきつい中で試合が行われるのである。そういったことを想定するとやはり試合への集中力をもっと上げていく必要があるのではないだろうか。
何か精神論のようになってしまったが、もともと技術のある選手が揃ったチーム、この課題が克服された時には真の強いチームになれるような確信がコーチ達にはある。このU−14の選手達から自分達を叱咤激励、鼓舞していける選手が出てきてくれることを期待している。今日の試合をいい教訓に次の試合では気持ちの入ったゲームを見せて欲しい。