11/13(日)  ラガッツァFC

reported by 川邊 健一

決勝リーグ第4節はラガッツァFCとの対戦であった。前節の北区さくらガールズは9名だったが、今回のラガッツァFCは更に1名少ない8名だった。前節同様に数的優位な状況が作れることが考えられた。キックオフ直前に選手達にこの事実を伝え、その中でどのようなプレーを見せてくれるのか楽しみにしていた。先週の練習試合での内容が良かっただけに大きな期待感はあった。ただ1つ不安な要素を挙げるとすれば、この数的優位な状態で個々が傲慢なプレーにならないかということ。今のチームには勝ち点と共に内容が欲しい。中1、中2のみの若いチームなだけに8人という相手に対し勝利を確信したかのような傲慢なプレーに終始する可能性はある。更にこの日は前日にコーチと話し合い、努力を続けてきた選手達で出場機会の少なかった中1選手をメインに起用することを決めていた。仮に負けるようなことがあっても努力をしてきた選手達を信じて起用し負けるのであれば本望だ。それと共に中1が中心となるメンバー構成になり、普段から出場機の多いトップチームの中2などは後半からの出場にさせることを決めていた。
前半、個々は傲慢なプレーをしていたわけではないし、適当にプレーしていたわけではない。しかし、あまりにも広がるスペースと周囲との連携に戸惑っている感覚は受けた。ただ、それを差し引いても、じゃあ常に100%であったかというとそれも疑問だ。個人で打開するような素晴らしいファイティングスピリッツを見せてくれる選手もいたが、それは極僅かの選手によるもので高い精神レベルを持続できていた選手は少ないと思う。少なくとも多くの選手達は時間の経過と共に傲慢なプレーになりつつあった。結局、8名の選手に対し2得点しか奪えず、2-0で前半戦を終えるが明らかに消化不良の試合であった。逆に8名よりも11名の相手の方が精神的に充実し良い内容のサッカーが出来ただろう。
後半、トップチームの選手やU-15に在籍しながらもトップチームでレギュラーを奪い取った選手などの中2を投入した。やはり、この選手達の風格・存在感は影響力があり、チームのレベルや意識は1つ上がったように感じた。ただ、攻撃への意志は感じるものの、思ったように得点を重ねることが出来ない。ポスト、バーに阻まれることが何度かあったが、それを差し引いてももう少し取れてもおかしくなかった。良い崩し、良い個人技などで得点できたことは良いことだが、結局、試合を振り返ると消化不良だ。どうしても納得できない。負けた時と同じような悔しささえ込み上げてくる。ただ、まだまだ納得の行くレベルではないにせよチームの士気を高める努力はしていた数名の選手は称えてあげたいと思っている。それが成長への第一歩だと思う。やろうと想うだけではなく、何かしらのアクションを起こした者のみが成長を遂げていくのは言うまでもない。それは簡単なことでもないが、だからこそやってもらいたい、やらなければいけないことだと思っている。その繰り返しでしか成長はしないのだから・・・。これは技術的なことでも何でも同じだ。そういう良いチャレンジから失敗し、新たに学ぶ、そして、それを修正し自分の力にする。このような一連の流れが大事だと思う。
このチームは大きく進化を遂げる可能性がある。だから見る目が厳しくなってしまうが、本当に苦しく厳しいのはこれからだと思っている。決勝リーグも残り3戦となったが、その3戦の中でどんなに小さなことでもチャレンジしていく姿勢を持ってプレーしてもらいたいと思う。時間はあるようでない、ゆっくりしている暇はない。先だけを見据えて前向きに前進して行くことだけを考える必要があると思っている。残り3戦の決勝リーグでは個々が新たなことに挑み続けられる姿勢を持てるかが重要になってくると思う。

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