9/19(月) F.C.SFIDA世田谷U-15B 

reported by Y.楠本

決勝トーナメント1回戦は同じ組織のスフィーダU-15B。このチームは川辺監督が指揮を執っていたが、同じ組織内の対戦ということで監督はベンチ外で観戦していた。私は監督代行として今回の試合を任された。
相手は総合力重視で編成されたAチームと比較すると総合力よりも一芸に秀でた選手が多い個性派集団といったところか。何はともあれ相手は力のあるチームだということに疑いの余地はない。周囲はBチームをあくまでも2軍という位置付けで認識しているかもしれないが、それは大きな間違いだ。だからこそ、試合前から選手達は集中し、ここまで見せたことのないような表情でアップを行っていた。また、スフィーダはトップチーム、U-18、U-15と3つのカテゴリーが存在する。日頃から上へ上がることを目指している選手達にとってBチームがAチームを破るということは大きなアピールへ繋がる。Bチームはそういうことも含めて危険な存在だと思う。
試合は予想通り、非常に難しい展開になった。個々の能力が高い分、中盤でのプレッシャーや激しさというものには試合を通じて苦しめられた。特に開始〜15分までは相手主導の試合内容だったと言えよう。事実、押し込まれる時もあった。しかし、徐々に相手のサッカーに慣れ始めると主導権は移り変わってきた。特にこのAチームはDFラインがトップチームの選手達で構成されているため、守備力や安定感といったところは疑いの余地がない。もし、DFラインがトップチームの選手達でなければ崩され失点し、流れを引き戻すことすら出来なかったかもしれない。そして、前半も終盤に差し掛かってきたところで左サイドから突破しシュートを放つ。1度はGKにはじかれるものの、セカンドボールを拾いゴールへ流し込み先制することが出来た。流れとしては序盤はBチーム、終盤はAチームという流れだった。
ハーフタイムで数名の交代を行ったが、流れは変わらず後半も前半から引き続きAチーム主導のサッカーが出来ていた。Bチームは1失点後、その前の勢いや迫力というものが薄れ、受身の状態になってしまったように感じる。そんな中、2点目、3点目を奪い試合は決まった。但し、Bチームは1人で試合を覆すことが出来るだけの図抜けた個性を持った選手が前線に配置している。その選手達の連携で1失点し3-1まで迫られたが、流れに変化がなかったことから、試合がひっくり返ることは考えにくいことだった。このまま試合が終わることになり2回戦へ進出が果たせた。
今回の試合での収穫は何と言ってもチームが大きくまとまったということではないだろうか。どこかまとまりに欠けていたチームが1つになったような気がした。それはBチームという同じ組織のチームに負けられないという危機感から来たものだと思う。同じ組織のチームを同じ組織のチームが破るというのは気分の良い事ではないが、それでもチームが1つになるという収穫を得られたのであれば自分達の為にはなる。予選リーグとは明らかに違うこのような集中力で戦い続けられれば今大会の優勝も現実的なものになると思う。Bチームは決勝トーナメント1回戦で負けてしまうようなチームではなく、上位進出を果たせるチームだった。それだけにここで消えてしまうことは非常に残念に思う。しかし、サッカーのみならずスポーツは弱肉強食という過酷な顔を併せ持つことも事実。残念ではあるが、Bチームの気持ちを受け継ぎ次のラガッツァ戦も全力を尽くして行きたいと思っている。

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