4月30日(土) 北区さくらガールズ・欅SC

reported by 川邊 健一

東京都女子U-15サッカー選手権大会予選リーグ第2節は北区さくらガールズとであった。第1節を落としているだけにこの試合は是が非でも勝利が欲しい1戦。最低でも引き分けが決勝トーナメント進出の条件であり、負けてしまえばこの大会は終わってしまう。技術・精神力などの全てを注ぎ込む必要のある試合であった。
この大会までU-15世代のチームは素晴らしいサッカー・素晴らしい力を証明してきているカテゴリであった。しかし、どこか精神面でムラがあり、様々な障害があったのも事実。結成当初からあまりにも順調に行き過ぎていたことでリーダーシップを発揮できる選手の育成が進んでいなかった。それは、難しい状態の局面に陥った時に立ち直ることを困難にする。技術的には素晴らしい選手達が揃っているが、まとめ役の選手がいない、そして、それをサポートする選手がいないことでチームがチームとして本当にまとまっているという感覚を感じたことは今まで一度もなかった。大会前からこの大会に出場できるだけの精神力を感じることが出来ず直前までエントリーすることすら危ぶまれたチームでもある。しかし、勝つことでしか先は見えないし、上を目指すことは出来ない。追い込まれた状態ではあるが、何とか選手達を勝たせてあげたいと思っていた。
しかし、試合は難しいものであった。詳しい事情は話せないが色々あり、直前まで9名で戦おうと決意していた。しかし、20名の選手が揃っているのに9名では戦えないと大会本部に判断され、急遽アップすらしていない選手を2名追加し11名で試合に望んだ。チーム状態はバラバラで大切な試合に挑むような状態ではなかった。私はどんな状況でも妥協は許さないつもりでやってきた。従って、全国大会の懸かった大会でもその信念を変えるつもりはない。しかし、棄権するわけにもいかない状況や試合に出すつもりでいた9名の強い意志を考慮し試合に望んだ。但し、そんな状況の中でも与えられた状況の中でベストを尽くすという戦い方を選択した。結局、最初から最後までチームとしてまとまった戦い方はできず、1‐4の大敗という形で大会を終えることになった。相手はチャレンジャーとし強い精神力で試合に挑んできた。私達は受けて立つような立場であったが、受けて立つ立場のチームが低い精神力では勝てるわけもない。試合前には色々とあり、大事な試合にベストの状態で挑めなかったということもある。選手達の精神力の低さが導いた結果が、この結果に繋がったと考えられる。しかし、それをうまくコントロール出来なかったのは間違いなく私の責任だ。もし、ベストの状態で試合に挑めていたとしても勝てなかったと信じたい。そうでなければ辛すぎる。相手は実際、素晴らしい精神力・素晴らしい技術を持っていたし、ベストな状態で戦っても難しい試合であったのは間違いないことであったと感じている。
この大会では本当に悔いが残る戦いが続いた。これだけのメンバーが揃いながら勝利に導いてあげられなかった自分の無力さを痛感している。色々とあったが、それは全て監督である私の責任だ。この試合前のアップで精神力の低い選手が大半を占めていた。極度の緊張がそうさせたのか?前回の対戦で2‐1で勝てたが、点差以上に力関係に差があったと感じたことがそうさせたのか?共にあると思うが、それを作り出したのは私だと思っている。選手達は与えられた状況の中で良く戦っていたと思う。今でも間違いなく東京都No.1の戦力・選手層を兼ね揃えたチームであると思っている。スフィーダ内の50名弱の中学生から選抜されたチームなので、他の組織よりも力があることは容易に想像できるが、精神力の低さを招く原因は私であり、またこの20名の選手達を信じ選抜したのも私だ。だから、このチームを予選敗退で終わらせてしまったことに大きな責任を感じている。非常に悔いが残り、強い後悔の念に苦しくなってしまう。ただ、この悔しさや後悔は必ず今後の力になる。今更、過去の出来事を後悔しても何も始まらない。反省はするが、後悔はすぐになくさなくてはならない。予選で敗退し関東大会への道は閉ざされたが、それでも自分達の潜在能力には自信を持っている。そして、他の組織に負けているとは微塵も思っていない。私達に立ち止まっている暇はない。この結果はこの結果で受け入れ先につなげていくことが必要だ。私達の本当の戦いはここから始まると信じたい。これからはもっと重要な大会が続いていく。そこで結果を出すことが必要であり、そこで結果を出すことが何よりも重要なことだ。これからも選手達の能力を引き出すことを考え、そして、選手達を信じ自分達の信じた道を突き進んで行きたいと思っている。何故なら私達はこんなところで立ちすくむようなチームではないからだ。

この試合後、北区さくらガールズの1年生主体のチームと20分ゲームを2本実施。私達も帯同した1年生を全員出場させ、足りない部分には公式戦に出場機会の少なかったメンバーをメインに出した。さすがに1年生と言えどセレクションを突破して入部してきた選手達なだけに技術レベルは高く6‐0。
欅SCとの試合もこの日、参加メンバーの20名を平等に出場させるように配慮し、選手全員に出場機会を与えた。相手は高校生なども入っていたようだが、終始押し込む展開で1-0で終える。流れとしては悪くなかった。練習ゲームの全ては1年生達が縦横無尽に動き回り内容のある良い展開であった。

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