9/4(土) 17多摩/SOCIOS合同

reported by 山田

第1回東京都ガールズ大会・予選Fグループの初戦、相手は17多摩/SOCIOS合同。年間試合数が最も少ないカテゴリー3を基盤とした『スフィーダB』は、合宿から頭角を表し、夏のトレーニングも全てこの貴重な試合に向けて行ってきた。そのため選手達はゲームに飢えており、『負ければまたゲームがなくなる』という危機感を持って挑んだ。
試合前、選手達にはこの意識の確認と積極的な守備、攻撃はシュートで終えるといった事を告げ送り出した。しかし開始直後から体が動かず、早速ピンチを招いた。出だしは『試合慣れ』の差といえるだろう。この流れは前半一杯チーム内に漂っていたが、持ち前の勢いのある攻撃や中盤の選手の運動量、個々の守備意識によって段々と『らしさ』が戻ってきた。特にシュートで終える意識が高かった分、守備面の負担がかからなかったといえる。チャンスは幾度となく訪れたが、やはり先制点はお家芸である混戦からのシュートであった。ただ、積極的な守備から中盤やFW陣で奪ったチャンスを決められなかった部分は大いに反省しなければならない。
前半はなかなか的確な判断が攻守共につかず、守備においてはギャンブル的な場面も多く見られた。特にチャレンジ&カバーが曖昧だったため、自ら首を絞めるような展開にもなり得たが、最後の要はGKの安定度と集中力で乗り越えることができた。
ハーフタイム、『目が点』の選手達に『何のためにトレーニングしてきたのか』『自分の成果はピッチ上でしか出せない』という事を伝えると、ようやく普段の顔に戻った。
後半に入り、早く追加点が欲しいところだったが前半の殊勲者に疲労が見えはじめ、思うようにボールを保持することが難しい展開になっていった。半ば頃になると相手選手の足が止まりだし、徐々にスペースをついた攻撃からチャンスが訪れるようになってきた。選手のポジションを代えながら体力調整を図り、少しずつフレッシュな選手を起用していく最中、中央からドリブル突破で抜け出しGKとの1対1から待望の2点目をあげることに成功。そこから一気に選手を入れ替えると再び混戦から3点目を追加し、そのまま終了となった。
総括となるが、終わってみれば3‐0であったが、決して楽な試合展開とは言えない内容であった。前半に失点しなかったからこその結果だが、それを陰で支えたのが局面でのスライディングなど体を張ったDF陣の守備と、GKの堅実な守備、中盤・前線からの積極的な守備といえる。また、『あくまで攻撃のための守備』この意味がはっきり理解できる内容だったとも振り返られる。そして何よりも選手達の試合への飢えこそが精神的な支えになったのだといえるだろう。課題は新旧ともに数多く出たが、まず初戦を取ったことは大いに誉めたいと思う。そして本気で取り組めば試合数に限らず素晴らしい経験ができることを是非覚えておいてほしいと感じている。

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