1/6(木) 都立国際高校
reported by 山田
今回の練習試合は国際高校Aと25分×2本、Bと25分×2本の計4本を行った。メンバーはカテゴリー3、カテゴリー2若干名、カテゴリー1(GK)1名、新加入選手1名の構成でA・Bを分け、位置付けもこれまでとほぼ同様試合経験、選手個々のスキルアップ(ポジション、チャレンジ)、基本技術の実践の3点とした。強化期間中の練習試合ということで、選手達には自らチャンスを掴みモノにする、誰にでもそのチャンスは巡ってくるということを告げた。
A同士の1本目、冬本番の寒さに少量の雨が降り出し、ピッチも緩んだ状態であったが、出だしから声を荒げて集中を保とうという選手達の気持ちが伝わってきた。相手はショートパスを基本に局面は能力のある選手がチャンスを生み出すといったバランスの良さを兼ね備え、高校リーグ1部に昇格を果たした勢いのあるチームである。試合展開はほぼ互角の内容でボール支配を争うのに終始時間を割く試合であった。以前の対戦や4部最終節と比較して、止める・蹴るの意識が高く1つ2つ多くパスが繋がる進歩を見せた。この成果にはコミュニケーションを積極的に取ったこと、基礎トレーニングを徹底してきたことが裏付けされる。カテゴリーに関わらず個々に「上に行きたい」「試合に出たい」という向上心があったからこそ短期間での成長を遂げたのだろう。両サイドを起点にクロス、FWへのラストパスを送るものの、なかなか相手の最終ラインを崩すことができず、あと一歩のところでチャンスを潰してしまう。また新加入の選手も中央から果敢に攻撃参加するがこれも阻止されてしまった。選手達はこれに焦りを覚えたのか次第に攻め急ぐようになり、判断、プレーに精彩を欠き始めた。同時に中盤でバランスを失い相手にセカンドボールを拾われるとゴール前で決定的なシュートを放たれる。「決められた」と思うシュートだったが、GKのファインセーブで難を逃れることが出来た。このまま1本目終了。
続いてBの試合。何名かAで出場した選手を加えて臨んだが、1本目に比べ支配率は国際が握る。シュートに至ることはあまりなかったが、ここでは個人の成長を確認することが出来た。試合経験の少ない選手が多くいたため組織的に試合を運ぶことは難しかったが、個人の積極的な姿勢や練習の成果が出せるようになったことに評価ができた。攻め込まれ続けたがDF陣とGKの踏ん張りで失点を防いだ。
A2本目。GK以外1本目と同じメンバーで挑み、修正点としてサイドプレーヤー、中盤の選手を有効に使うよう指示した。しつこく試みることによって相手DFのクリアミスを生み出すと、これに反応した逆サイドの選手がミドルシュートを放ち、決まった。内容は1本目と変わらず五分五分でピンチもあったが、何とか失点を防ぎ1−0で乗り切ることが出来た。Bの2本目も先ほど同様押し込まれることが多かったが個々人の頑張りでスコアレスドローのまま終了した。
全体的な感想として、Aで出場した選手達は繋ぎに少しゆとりが生まれ、バリエーションが増えたことと、ヘディングに強くなったことを評価したい。しかし課題は変わらず、止める・蹴るの精度を上げること、個人が観て判断することについてはまだまだ努力しなければ上では通用しないだろう。Bで出場した選手は練習でやってきたことが着実に身に付いてきたということに評価したい。しかし、やった事以外の努力が見られないうちはチャンスも訪れない。まだまだ習得しなければならないこと山ほどある。毎回がセレクションのつもりで取り組みを続けて欲しいと思う。
尚、チームとしては昨年11月に国際高校に1‐5で負けていたが、たった1ヶ月間強の短期間で試合を覆すことが出来た。試合に勝ったことを評価しているわけではなく、選手個々の成長によりチームの底力が確実に向上していることが実感できるのは素晴らしい。日々、進歩しているカテゴリー3ではあるが、この結果に惑わされることなく常に上を見て行きたい。それが結果的にカテゴリー2への昇格を果たす大きな要因になると思っている。