ゲーム分析レポート

9/4(日) 東京都ガールズ(U-15)サッカー大会 準々決勝
    VS.Plausir ○1-0(1-0、0-0)

reported by 山田岳暁

ゲームテーマ:オフザボールの動きの質
守備テーマ :チャレンジ&カバー
攻撃テーマ :数的優位の状況をつくる

東京都ガールズ大会準々決勝、FC Plausir戦。17多摩SC戦での課題でもあった、相手DFのねらいをどのように崩すのかというイメージ、味方の動きに合わせた1stコントロールの持ち出しを修正するために、今日まで数的同数の状況からの突破の強化を進めてきた。相手のプレッシャーがあるということは、当然相手にはねらいがある。そのねらいを観て、一人一人が責任を持って判断することを求めた。

当日の断続的な大雨により、頃合いを見て何とか試合を始めることができた。ピッチ表面はほとんどが水たまりの状態だったが、見た目よりも影響はないようで、足元→足元とよいリズムでつなぐことができた。ただ、ボールホルダーになる選手にはやはり気を使うところが大きく、顔を上げるためにどうしても1タッチ余計に増やす必要があり、オフザボールの動き出しとタイミングを合わせることが難しかった。
一方のボールを持たない選手達にしても、一度動きを入れた後にボールウォッチャーになってしまうことが多く、結局はスペースへ出されたボールを相手と同じタイミングで追いかける「追いかけっこ」状態が続く。この辺が、うまく相手DFを交わしきれない課題でもある。相手よりも良い状態で準備を整えられれば、自然と身体の向きは前後の関係になる。その状態であれば、「ヨーイ、ドン」の合図で必ず一歩リードできるのだが、ピッチ状態を考慮すると、今日の段階では仕方ない。

テーマに関しては、マッチアップの状況において、相手が何を狙っているかはよく観て判断することができていた。足元のコントロールに苦慮せざるを得ない状況でもそれができていたのは、これまで徹底してきた部分が定着している証でもある。また、そのボールホルダーと同じライン上に位置するサポートの選手達も、ボールへアプローチをかけるDFのねらいを汲み取り、自分のポジションを決定することができ、横の関係では数的優位を作り出すことができていた。突破を目指すためには、前後のポジションの選手も「次の展開」をイメージし、連動した動き出しをすることが前回同様の課題になる。

ディフェンスに関しては、カウンターに対する準備が向上し、相手よりも先に弾き返す回数が増えている。しかし、チャレンジした味方へのサポートやカバーのポジションは距離的な修正が必要である。一概に何メートルとは言い切れないが、味方のミスや相手の特徴、ピッチ状態からリスクを察知する能力を磨く必要がある。

局面での判断力の向上、チームとして取り組んできたことのイメージの共有は、進行していると評価できる試合であった。しかし、トータル的にテーマを克服できたとは言い難く、オフザボールの所で相手を振り切る回数が少ない結果が、最後まで相手に粘られ苦しんだ原因でもある。
次戦の相手は、強豪・青梅ストロベリーFC。これまで以上の内容が必須となる相手だが、一つずつ課題を克服し、何とか結果を出したいと思う。



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