ゲーム分析レポート
9/19(月) 東京都女子サッカーリーグ中学生2部リーグ 第8節
VS.成城学園中学校 ○2-0(2-0、0-0)
reported by 山田岳暁
ゲームテーマ:数的優位をつくるオフザボールの動き
守備テーマ :ボールホルダーへのアプローチのかけ方
攻撃テーマ :数的優位をつくるための横パス
中学2部リーグ第8節、成城学園中学校戦。リーグ戦も残すところ2節となり、自動昇格圏内を固めるには勝利が必要条件であった。週末にはガールズ大会の3位決定戦が控えており、ぜひ弾みをつけて一週間を乗り切りたいところである。
最近は、対戦相手や試合の流れに対応するための術として、異なるフォーメーションを試行している。本日もまた、前後半でシステムを変えて臨み、選手個々の判断力強化やサッカーの知識・セオリーの獲得を目指した。
前半組はいつも通りのシステムで臨んだ。1年生にとってはそれなりのスペースのあるピッチだったこともあり、攻守に渡りスピードを活かしたサッカーを展開する。攻撃テーマである横幅を使ったポゼッションからの突破は、試合の中で修正しながらということもあり、可もなく不可もなくという内容だった。しかし、広いピッチでのトレーニングを施したわけでもない状況からすれば、選手達のイメージの共有ができただけでも良かったといえる。縦への突破力にまかせた攻撃には限界があり、横パスの意味を理解することがテーマであるため、受け手となる選手がむやみに前に走るというシーンがかなり減ったことが評価できる。
後半組は、前半と同様の展開を表現するも、個の突破を試みる選手が少なく、迫力に欠けた内容であった。押し込むことができても、目の前のDFを突破するプレーがなければ相手も慣れてしまう。根本的な、ゴールを目指すプレーが少なければ、いくらパスを回してもスコアレスで終わってしまう。半ばにDFを担っていた選手を前線に送るも、内容自体に変化は起きず、上記の通り後半スコアは0−0で終了する。
前半に挙げた2得点で勝利をつかむことができたが、後半の内容が示した通り、繋ぐことと突破を図ることのバランスが重要だということが学べた試合であった。もちろん、成城学園中は一人一人が諦めず、最後まで責任感を持って戦うことができるチームであり、その粘り強いディフェンスを崩すことができない我々の技術力が足らなかったにすぎない。ボールホルダーのパスの精度や、オフザボールの選手のボディシェイプ、ポジショニング、抜け出しの動きのタイミングと質など、細かい部分のスキルアップが今後の課題として残ったため、新たな積み重ねを進めていきたい。