ゲーム分析レポート
7/23(土) 東京都女子サッカーリーグ中学2部リーグ 第7節
VS.大崎すみれ ○14-0(8-0、6-0)
reported by 山田岳暁
ゲームテーマ:チーム戦術の実践
守備テーマ :カウンターに備えた準備
攻撃テーマ :3人目を意識した崩し
前節までの課題でもあった、ゴールへの目指し方の改善、特に崩しの部分での確実な判断を強化するために、今節のテーマは攻撃に重点を置いた。また、本日の相手はカウンターの鋭いチームでもあったこともあり、より具体的な判断や状況の把握を選手達に求めた。
相手チームが10人でFWを一枚削った布陣をとっていたこともあり、試合を通してDF陣がより攻撃的な配球をすることができていた。最終ラインが安定してプレーすることで、中盤やFW陣が高い位置で準備を行い、トレーニングの成果を発揮しやすい状況が生まれる。その中で、ボールホルダーが一つ遠くの味方・スペースを観ることを狙いとしていたが、選手たちはよく実践していたように感じた。また、連携に絡む選手や、最終的に受け手となる選手が、自分にパスが通ることを信じて動き出していることが連携の質を高めていた。
しかし、サブテーマとして掲げていた守備面の成果はいま一つであり、今後も修正しなければならない。自分たちが攻撃中の際に、中盤とDFとの間に大きなスペースを空けてしまい、カウンターを受けやすい状況を生み出していた。本日は、その状況が形に現れなかっただけだということを、選手達には理解してもらいたい。この状況を作らせないために、直接攻撃に関わっていない中盤選手や、DF・GKが次の守備のケアを考え、バランスを取ることが必要となる。攻守においてスペースの把握が未熟な年代であるが故に、選手達に一つずつ気付かせていく作業は簡単ではないが、いずれ訪れるミスが許されない試合に直面した時に手遅れにならないようにしていきたい。
今日の試合では、選手個々の判断力の個人差を把握することができた。それぞれにその背景があるのだが、共通して言えることは、やはり日常の取り組みを改善することがすべてである。同じ「がんばる」でも、与えられたことを何も考えずにがんばる選手と、自分で感じて、考えてがんばる選手とでは、ケタ違いの差がある。技術の差を埋めることは労力も時間もかかるが、判断力は日常の習慣である。今後、選手達がどのように取り組みを進化させていけるかが、この夏のポイントになると考える。