ゲーム分析レポート

7/18(月) 東京都女子サッカーリーグ中学2部リーグ 第6節
    VS.北区さくらガールズU-13 ○4-0(2-0、2-0)

reported by 山田岳暁

3連休3連戦の最終日、相手は同じ年代の北区さくらガールズU-13。このチームが同学年のチームと対峙するのは、5月のメグミルクカップ(フレンドリーマッチ)以来のことである。こうして考えると、その後2ヶ月間の選手達の成長を確認することができる試合でもあり、成長していない部分も明るみに出るわけである。そういった意味では楽しみがあったが、悠長なことも言っていられない状況が昨日から続いている。

連戦の中で、プレー以前の課題(執着心、闘う姿勢、勝利への貪欲さ)が浮き彫りになったことから、まずは気持ちの部分から締めていくことを選手と確認した。確認後は時間を取り、選手たちの危機感と自主的な取り組みを確認するために、自分たちでのミーティングを指示した。

前半は、自分たちの攻撃を強引に押し出すといった印象が強かった。相手のプレッシャーに対しての判断ではなく、自分たちから直線的に相手ゴールへ攻め入るシーンが多い。決して悪い内容ではなかったし、大事な攻撃の姿勢であるが、果たして選手たちの観たもの、判断したことは何か?ということが重要であった。ハーフタイムに選手たちに確認した限りでは、相手のプレスの具合は理解していた。しかし、その状況から攻撃の優先順位や手段を選ぶということには及んでいなかった。要するに、ボールを受ける前の準備(次のプレーの決定・1stタッチの置き所の決定)不足、視野にとらえているものがあいまいということが、さらに得点を伸ばすためのポイントになる。

後半メンバーには、前半の相手の守備について確認をし、攻撃の組み立てを指示した。後半のメンバーが、前半の様子を見た後に指示を受けてプレーしたことはさておき、中盤同士の組み立てや、相手DF背後のスペースをうまく活用することはできていた。また、サイドからサイドへの展開で3得点目を奪った形は、選手個人の判断が光ったプレーとして評価している。

試合を総括すると、「自分たちの攻撃を終始貫くことができた」に対し、「前後半とも得点が伸びなかった」というゴールの目指し方の課題が残った。

技術面に関しては、狭い局面でも事前に準備が行えている時には、相手の予測を裏切るプレーが表現できていた。その半面、準備不足の時はもちろん、視野に入ったものがあいまいにしか把握できていないことも確認できた。当然、一つ一つの基礎技術は未完成で、同じ成功よりも同じ失敗のほうが多かった。

メンタル面については、選手によって気持ちの入り方に差があると感じた。ピッチ上では、身体の大小などは関係なく、だれもがチームの為に犠牲にならなければならない。時に身体を張り、時に誰よりも走り、泥臭くプレーすることを求めているが、それが伝わっている選手・理解している選手が今の段階では少ない。

次節は一週間後に控えている。この試合と、直後の合宿を終えるとU13の上半期は一段落となる。それまでの短期間で、技術・精神の強化をどこまで果たせるかはわからないが、貴重な試合から多くを得ていることは間違いない。今後も継続的に技術・判断力の徹底に取り組みたいと思う。



ページを戻る