ゲーム分析レポート
7/3(日) 東京都女子サッカーリーグ中学生2部リーグリーグ 第2節
VS.FC SERUM △1-1(1-1、0-0)
reported by 山田岳暁
ゲームテーマ:1対1の局面の打開 〜観る・判断・チャレンジ〜
守備テーマ :インターセプトの予測とポジショニング
攻撃テーマ :オフザボールの際の視野の確保:身体の向きとステップワーク。
インターセプトを攻撃の第一歩にする。(パス?ドリブル?シュート?)
総評
前節に続き、1対1の局面を優位に保つため、『奪う』『突破』を心掛けて臨んだ。一時的にグループトレーニングを中断し、1対1の強化を中心に取り組んできた。その中で、前節の課題でもあった「守備の優先順位の確立」、特に1stディフェンスの狙いをインターセプトに絞り、奪った直後の突破をテーマとした。
前半のメンバーは、前線の選手が積極的に相手DFの背後を狙う動きを繰り返したことで、開始早々に流れをつかむことができていた。後に、相手のDFラインが非常に高い位置にラインアップを図ってきたことを考えると、相手の出鼻をくじくことに成功していた。この時間帯は、狙い通りの素早い突破から先制点を奪い、選手たちの個性がうまく機能していたスフィーダの時間であった。しかし、この後に流れを継続することができず、ミスから失点を献上してしまったことは、選手個々の次への反省材料となった。流れを失ったきっかけは、相手DFのラインアップに対してFW陣がオフサイドを連発し、個性の活かし所を知らないU13にとっては、FWを失ったような状況に陥ったことである。そして、自陣で8対10のビルドアップを余儀なくされた負担が中盤やDFにかかり、早く前線につなぎたいという焦りがミスを生み、その結果が失点につながった。
後半のメンバーは、FW陣が足元で受けてから突破を図ったこと、SBが積極的にビルドアップに参加したことにより、中盤の選手にスペースと選択肢が与えられた。前半に苦しんでいた部分が解消されたことにより、幾度となく相手ゴールに迫ることができ、逆転の気配は十分にあった。しかし、フィニッシュに関しては技術以前に気持ちが足りなかったととらえている。前半の修正を図れたことは、メンバー全員に評価をしているが、勝ち切らなくてはいけない状況でゴールを奪えなかったことが反省のすべてである。
試合を通して、オンザボールになってからのチャレンジはよくできていた。しかし、パスを受ける直前の準備や、次のプレーのイメージが伝わることは非常に少ない試合であった。前節に表現できていた、相手の予測を裏切るプレーはほとんどなく、誰もが予想できるサッカーを繰り返したことで、相手に簡単にカウンターを許してしまった。その悪循環が攻撃に消極性を生み出し、トレーニングしてきたことの半分しか発揮できなかったのではないかと考えている。
また、本日のテーマのインターセプトに関しては、相手がロングボールを多用したカウンター主体だったことから、選手がイメージした内容とかけ離れた部分があった。そのため、リアクションでプレーすることが多く、よりシンプルな相手のサッカーに翻弄されてしまっていた。この経験は、次節にすぐに活かせる。次節の勝利を目指すために、大事なイメージとして選手たちと共有したい。
本日は、選手個々の視野の狭さ、プレーの選択肢の少なさが大きく影響していた。次節に向け、再びグループトレーニングに重点を置き、個人技術と判断力の強化を徹底していきたい。