2/6(日) FCベルタ・レッド ●0-1(0-0、0-1)
reported by 楠本洋之
東京都ガールズU14大会決勝ラウンド準決勝 VS ベルタレッド。激戦の予選ラウンドを勝ち抜け、決勝ラウンド一回戦で修徳を退けて勝ち上がってきた優勝候補である。この準決勝で勝利を収める為、チーム全員が後悔なく全力を出し切る事、押し込まれても弱気にならず、必ず来る数少ないチャンスを信じゴールを目指す事を確認し、気持ちを高ぶらせて試合に挑んだ。相手の強力な2トップを中心とした攻撃に幾度となくピンチを迎えるが守備陣の見事な踏ん張りで得点を許さない。攻撃は個人の判断ミスや連携ミスも頻繁に見られたがチーム全体でビルドアップし、シュートまで持っていく事が出来ていた。前半をスコアレスドローで折り返し、やや劣勢となったが両チームに得点の可能性を感じる緊迫した展開となった。
後半、ボールをキープする時間が長くなり前半に比べるとチャンスも多く作り出すが最後の崩しの場面で一工夫足りず相手の最終ラインを突破出来ない。前半よりも更に攻守の入れ替わりが激しくどちらが先制点を奪ってもおかしくない試合はついにスコアレスのまま終盤に差し掛かった。
ベルタ中盤のパスワークに上下動させられ続けたスフィーダの中盤は体力的に厳しくなっていた。次第にスリーラインが間延びしバイタルエリアにスペースが出来始める。DFラインのこの試合唯一と言っていい大きなポジショニングミスから時間的余裕を与えたミドルシュートを、こちらも唯一のミスを犯したGKのプレーも絡みCKを与えてしまう。この手のミスからのCKは失点につながる可能性が極めて高く、嫌な予感が頭をよぎる。45分間耐え続けたDFもついに失点を許してしまった。
残り5分。この5分間は、前半で交代した選手も含めた20人全員の成長の証が全て凝縮された5分間となった。最後の最後まで攻める気持ちを見せてくれたスフィーダの選手達と絶対に得点を許すまいと奮闘し、抜け目なく追加点を狙いに来るベルタの選手たちが見せてくれた気持ちはこの試合を象徴するものであり、大会の準決勝戦として相応しいラストプレーで終了のホイッスルを聞く事となった。スフィーダの放ったミドルシュートはゴールマウスの右上角に弾かれ歓喜と落胆のどよめきが会場を包み込んだ。
泣き崩れる選手達を見ると、試合に対する意気込みもこの一年でより大きく持つようになり、日頃のトレーニングの成果を披露したいという気持ちも持つようになったと感じた。
何よりも勝利を目指す気持ちは応援して下さった保護者の方々にも伝わったに違いない。
整列した両チームを観ていたら自然と拍手を送っていた。
強豪チームと対戦した事で今後の課題がより明確になった。通用した部分も含め更なる成長を目指してトレーニングに反映させ来週の3位決定戦に向けて準備したい。
相手は前回大会覇者の青梅ストロベリー。是非勝利で大会を締め括りたいものである。