ゲーム分析レポート

8/28(日) プレナスチャレンジリーグ2011EAST 第11節

reported by 川邊 健一
常盤木学園高校 1
1
前半
後半
0
1
スフィーダ世田谷FC

9 道上 彩花
10 京川 舞
得点経過
25min
66min
83min



17 長崎茜
17 シュート数 7

プレナスチャレンジリーグ2011第3クールがスタートした。震災の影響があり、各チーム消化試合が違い、順位そのものが暫定的なものなので参考にならないが、私達の現在の順位は4位。リーグスタート前の戦前の予想であれば悪い位置に着けているわけではない。しかし、チャレンジリーグ1年目を手探りで進む中、日々成長し上位チームとも接戦を繰り広げられるだけの力を付けてきた部分もある。そうした中、第3クールがスタートしたわけではあるが、この約5カ月間でどれだけ成長できたか、また、ここから先は勝利に貪欲さが必要になると考えている。
その初戦が、女王常盤木学園であるが、ここに至る直前までキャンプをはっており、チームの統一感や連動性は上がっていると評価していた。それだけに良いゲーム…で終わるのではなく、あくまでも充実した内容のみが勝利を引き寄せることから内容こそが勝利への最短の道と考えていた。





前半、相手のストロングポイントを潰しながら粘り強く闘う事は出来ていた。相手に連続してプレッシャーをかけ、ポイントポイントで自由を与えずにプレーし、更には攻守の切り替えの部分が機能していた為、主導権を握る時間が明らかに長かった。しかし、それでも相手には飛び抜けた個の能力の高さがあり、一瞬のミスを突かれ失点。しかし、失点後もプレーの質は落ちることなく、私達がやりたいサッカーが出来た前半だったと言えるだろう。

後半、まずは前半を支配していたことから、相手がやり方を変えてくることが考えられたので、相手の出方を伺うように細心の注意を払いながらプレーしていた。しかし、やり方は大きく変らず、その結果後半の序盤も主導権を握ることが出来たが、体力の消耗と共に攻守の切り替えが遅くなり始めるとDFラインが上がりきらなくなり、その結果、中盤で相手に自由を与えてしまう事になった。そうなると相手の能力は存分に発揮され始め、押し込まれる時間帯が増えていく。
結果的に軽率なミスから失点したが、その失点シーンは相手10番にリフティングで2選手(GKとDF)抜けれてから、無人のゴールに綺麗な左ボレーというものだった。もし、その局面が10番ではなく、仮にスフィーダの誰かであれば決められていたかは微妙だ。従って、圧倒的な個が産み出したゴールだ思ってる。
0-2となり後が無くなったが、それでもチームは引きずることなく1点を返したことは評価できる。心が折れれば0-3、0-4と差を付けられる可能性があっただけに、上手く相手を崩して決めきってきたこの1点には価値がある。1-2となり追い上げムードが高まる中、幾度もあったコーナーキックを決めきることが出来なかったのは残念ではあった。相手も全員が自陣に戻り、CKをはじき返していたが、相手の勝負どころの嗅覚というか、見極める力は流石の一言だった(監督から指示はなかったと思う)。
勝負どころで負けた私達は、やはり試合に負けた。そのままタイムアップのホイッスルを聞くことになった。




今回の会場は震災の影響で凹凸のある天然芝であったが、それもあり私達は本来のスタイルを捨て、長いボールを前線へ入れてからの攻撃に変更していた。また、今日は非常に涼しかったが、不慣れな戦術は体力の消耗を著しくさせ、特にDFラインは上下動を繰り返さなければいけなく、CBは体力的に難しくなったゲームだと言える。スフィーダの攻撃、守備共に全てはCBが大きな役割を担っている。良いゲームが出来るも、出来ないもCB次第と言っても過言ではないだろう。相手にボディブローのような攻撃を繰り返され、消耗してしまったCBにとっては難しいゲームコントロールだったのではないだろうか。

今回の試合を経て、チームが進んできた方向性が正しい事だけは確認できた。しかし、主導権を握る時間が長かったにも関わらず、負けたというのは単純に力負けだったということ。私達も全力で力を付けるため努力してきたが、まだ一歩常盤木さんには追い付ききれなかったということ。この事実はしっかりと受け止めたい。

常盤木相手に互角の勝負がでいるチーム自体少ないんだから良かった、、、
主導権は握っていたが、ゴールに向かう個に差があった、、、
好ゲームだった、、、

などいくつか御意見、御感想を頂いているが、私が思うに個の差という事は勿論あるが、それよりもゴールへ向かうアイディアに差があったと思っている。相手は得点パターンがあり、私達にはそれがない。記録が物語っている通り、シュート数は17-7で圧倒されているのに対し、CKの数は4-9、GKは11-14この数字は相手がシュートで追われているのに対し、私達は押し込むもののCKやGKを取ってくる所で終わってしまう、ということを物語っている。要はゴールへのプロセスの差があることが一番大きく、それを磨いていけば良いという事。アタッキングサードにボールを持ちこむだけの力は養えて来れた。次はフィニッシュのバリエーションを増やすことが勝利への最短の道になると思う。

たった5カ月間ではあるが、このレベルの高い中で試行錯誤しながらも着実に前進してきたことは確かだ。しかし、ここから勝ち切れるチーム作りをしていかなければ本当に必要な時に勝てないチームになってしまう。時間は無い、焦ってはいないが急ピッチで仕上げに入っていかなければいけない段階に差し掛かってきたように思う。


最後になりますが、今回も遠方まで多くの方々にご来場頂きまして誠にありがとうございました。
現在2連敗中ですが、週末の日体大さんとの再戦では勝利を目指し闘って参りますので引き続き応援のほど宜しくお願い致します。

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