7/18(日) 立川FC

reported by 川邊 健一
全日本女子サッカー選手権大会準決勝(40分ハーフ)
スフィーダ世田谷FC 4
1
前半
後半
0
1
立川FC

24 薄田春果
16 田中真理子
17 石橋みずき
オウンゴール

18 山田ゆり香
得点経過
1min
12min
18min
25min
65min
68min





9 (PK)

16 シュート数 6

全日本女子サッカー選手権大会準決勝…梅雨が明け灼熱の炎天下の中で行われた準決勝・・・相手は過去に何度も好ゲームを行ってきた強豪立川FCさん。昨年の準決勝と同じカード(○4-0)ではあるが、ベテラン選手、中堅選手がバランスよく配置する好チームの為、苦戦は覚悟していた。
また、今回の会場は私達が提供したが、この会場はウルトラマン商店街から近く地域の方々も応援に来て頂いたため良い試合を御見せしたいと思っていた。しかし、グラウンドは天然芝とはいう物の状態は悪く、私達が目指すショートパス主体のサッカーは難しいと判断していた。真夏の炎天下に加え、自分達の武器を奪われた状態の中で、どう闘いきるか?というのを目標に掲げた。

1得点1アシストのルーキー#24薄田

空中戦で幾度となく競り勝った#15岡田
前回の2回戦でもそうであったが、私達のシュート決定率はおよそ10%…10本のシュートを打たなければ1得点にならないというのがアベレージである。普通に考えればシュート決定率が問題視されるが、今さらジタバタしても解決にはならない。大事なのは自分達のことを理解し、受入れ、そこから最善の解決方法を見つけるしかない…
この決定率10%というのはもはや個性であり、試合を支配し続けるのも個性。逆に考えれば10本のシュートを打てば1得点できるわけであり、試合における先制点の重要性を理解した上で、このゲームの目標を「早い段階でシュート10本を打つ」とした。勿論確率が10%ということは10本目の最初のシュートで得点が入るかもしれないが、10本打てれば1点取れるというのはデータ上分かっているわけだから、どんな戦況になっても慌てず淡々とシュート10を目指すよう指示し送り出した。

前半、結果的には7本のシュートで4得点と今までに経験したことがないようなスフィーダらしからぬ結果を叩き出した。また、1stシュートのこぼれ球を中学生ルーキーが押し込み開始1分で先制!チャンスをしっかりモノにした形で開始から予想外に更に前がかりに闘うことを可能にした。
その後も得点を重ねたが、練習通りの連動を見せた得点シーン、更には得点に至らなかったものの複数の選手達が連動しながら醸し出す攻撃には迫力を感じた。

後半は、前半飛ばし過ぎたツケもあり運動量が低下し、更には相手も後半から息を吹き返してきたため多く得点機は訪れなかった。原因は、チームの運動量低下で連動性が欠けたこと、前半の4得点で無理をしなくても勝ち切れると判断した心の隙間、更には私の後退のタイミングなどが挙げられるだろう。
結果的に相手にシュートまで持ち込まれる場面が増え、前半0本に抑えていたシュートも後半6本も打たれてしまった。その内3本はFKとPK2回ではあったが、自陣深くまで押し込まれたのは事実であり、守備の集中力も足りなかった。それでも危機的状況をPKでの1失点に抑え、その後1点を返し5-1で勝利を掴むことが出来た。

PKで1失点…2回目のPKはセーブ

多くの応援ありがとうございました!
2回戦の内容と結果を受け、私達は少なからず自分達への自信を失いかけていた。しかし、暑さとグラウンド状態という逆境を跳ね除け、勝利を掴むことが出来た。
特に今回は自分達のサッカーを捨て、グラウンド状態に適したサッカーを実践した。ロングフォワードパス主体の限りなくリスクを減らしたサッカーだ。勿論これまでチームを作り上げる段階で、そうした戦術もトレーニングしてきたが、思っていた以上にチームが表現できたことは嬉しく思う。状況に合わせサッカーの質を変えることが出来るというのはチームにとって強みになる部分だ。これまでの取り組み、成果が多少なりとも形になった瞬間にまた出会えたことは収穫だった。

これで昨年と同様に決勝戦に進出することが出来た。私達にとっては本大会の優勝(=関東大会進出)がスタートラインであり、そこだけを目指して闘ってきた。クラブとしては一番重要なタイトルであり、何をしてでも手に入れたい権利となる。決勝戦は高校生チームであるが、真夏の炎天下と高校生のスタミナを考えると今の私達のとっては最も脅威となる相手だろう。間違いなく厳しいゲームになると思うが、戦術を駆使して必ず勝利を収めたいと思う。

本日はスフィーダ関係者だけに留まらず、地域の方々を始め、都議会委員や区議会委員の皆様方にも観戦に訪れて頂きました。暑い中、応援も大変だったとは思いますが、次もチーム一丸となり魂で闘いますので応援宜しくお願い致します。

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