5/11(日) FC PAF ○3-0(1-0、2-0)

reported by 川邊健一

東京都女子サッカー大会も遂に決勝戦を迎えた。過去に1度決勝戦に進んだことはあったが、その時は早稲田大学に完敗し準優勝で終わった同大会。今回の決勝戦の相手のPAFも言わずと知れた強豪チームである。早稲田大学、東京女子体育大学といった関東リーグ所属の2チームと同グループという死のグループリーグ勝ち抜いてきた。

準決勝から決勝戦までの2週間、相手も同様にメグミルクカップに出場していたが、私達も出場していた。そのメグミルクカップであるが、私たちは同じ時期に全日本女子ユース(U-15)サッカー選手権大会東京都予選が行われていた関係上、本来のトップチームではなく、トップチームの高校生以上とユースの高校生を組み合わせた今までに構成したことのないチームで挑んでいた。しかし、結果的にはその本来のトップチームではないチームとして戦うことが非常に効果的だった。メンバーが揃わないが故に、普段出場しない選手達が出場することが出来たが、それが、大学生選手の試合勘をし、高校受験で一時戦線を離脱していた選手の試合勘を戻せた、という2つの要素に大きな作用を及ぼした。結果的にこれから軸になるであろう選手達が復調し、本来のパフォーマンスレベルに戻りつつあったのが、チームの総合力を上げ、チームに一本の芯が通るきっかけとなってくれた。

その成長の証を示したいと思って臨んだ決勝戦。現段階でのベストであると思われるメンバーをピッチに送り出した。メグミルクで学んだ長いボールを短いパスと織り交ぜ、予測の難しいサッカーが展開できたのではないかと思う。また、中央からのドリブル突破などもあり捕まえるのは簡単ではなかったと思う。それを全て支えているのは”動きの量”と”動きの質”であった。局面でよく走り、数的優位を作り出すためにサポートに駆け回る。スペースの作り方、使い方、走り方の角度、タイミングなど徐々に良くなってきている。そして、守備に切り替われば、すかさずアプローチへ行き、相手のミスを誘う・・・その作業を後半20分までは繰返せたのではないかと思っている。そういう意味では、この決勝戦は私達のやりたいサッカーが出来た試合と言えるだろう。結果的に数々のチャンスを作り出し、3得点。初優勝をすることが出来た。非常に効果的なサッカーが出来たことに選手とチームの成長を感じ、嬉しく思っている。

しばらくの間、中学生と高校生以上の選手達で別々の目標に向かって活動していただけに、この決勝戦で融合したチームがどうなるのか?不安な部分も若干あったが、それ以上に期待感の方が格段に強かった。メグミルクで大きく成長したチームに、個性を持つ中学生選手が融合することで、間違いなく理想とするサッカーに近付けるであろうと思っていた。試合中も試合後も感じたのは、メグミルクカップ前よりも『強くなったな』『上手くなったな』ということ。明らかに選択肢が増え、相手に対し、クールに戦えていた。相手は無論経験豊富な東京都のトップチームである。しかし、それでも今回に関しては、相手よりも少し良いサッカーが出来ていたように思う。

短時間、短期間で一気に成長するということは、合宿後などにあるが、今回も、その傾向が見れたことは嬉しい。合宿には遊びに行っているわけではないので、成果を実感として感じられた時にこそ意味を感じる。諸々のことを踏まえて、今のところはシーズンが始まって以降、全てが上手く進んできているが、現状に満足して歩みを止めれば、今まで培ってきたものが全て水の泡となり消えうせてしまう。今回の結果は今回の結果で選手達を称えたい、しかし、それ以上にもっと上手くなりたい、私はそう願う。だからこそ、これはこれで1つの区切りとして割り切り、早速火曜日からのトレーニングに励みたい。


追伸 今回もお蔭様で優勝することが出来ました。関係者の皆様方にはこの場を借りて改めて御礼申し上げます。2008年度は出場した出場した公式戦で両方とも優勝という素晴らしいスタートダッシュを切れていますが尻つぼみしないように細心の注意を払って行きたいと思います。今後とも応援の程宜しくお願い致します。

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