12/16(日) ラガッツァFC
report by 楠本
東京都1部リーグ第8節は今年2部リーグより昇格してきたラガッツァFC。すでに8敗を喫しており2部リーグへの降格が決まっているチームではあるが、優れた選手を数多く有する強いチームである。我々は常に相手にまで気を配る余裕がないので自分達のトレーニングの成果を発揮することだけを考えている。よって、今回もテーマは同じである。前回から引き続き守備意識の向上、守備の個人戦術の向上をテーマとしていた。そして、直前でキャプテンが体調不良となり不参加となったが、キャプテンがいなくとも自分達だけでやれるんだというところを見せようということでゲームがスタートした。
試合は結果的にここ数試合の中で一番良くないものとなってしまった。相手が引いて守り2トップのカウンターで応戦するというスタイルであったためにスペースが消され自由に動けない状況では合ったが、それにしても自滅するようなプレーが多く、内容的には満足感の薄いものであったと言えるだろう。基本的にはボールを保持している時間が長いのだが、試合を支配しているというよりもボールを持たされているというような戦況といえば理解して頂けるかもしれない。更にはDFラインのミスを何度も付かれピンチを招いていたし、そうした失点もあった。いつも点は取れるが、点を取られることが多い。攻撃的なサッカーを目指し、攻撃8に対し守備は2というようなバランスではあるが、更なる攻撃力アップを目指し、ここしばらくはずっと守備戦術に着手していた。よって、4点取り4-2で勝てたというよりも失点の2に対する問題意識が強い。やはり、まだまだ個の守備意識が攻撃への意識と比較すれば各段に薄い。だからと言って崩されて失点しているかと言えばそうでもない。いつもDFラインでのビルドアップミス、FKがほとんどだ。これは一見守備意識の問題ではないように思えるが、私は守備意識の問題だと感じている。DFラインのビルドアップミスにしてもFKにしても、要はゴール付近で繋ぐ際にミスをするからゴールに直結するわけであり、FKにしてもゴール前まで押し込まれているからこそゴールに近く直接失点するのだと分析している。今、課題として掲げている守備意識とはボールを失った直後のFW&MFの切り替え速度であり、素早い1stアプローチのことだ。失点がかさんでいるからといってDFラインやGKにだけ改善を求めるわけではない、もちろん、改善しなければいけないことはたくさんあるが、重要なのはその前の段階で素早く奪い返し”相手に押し込ませない”というものである。そして、それが直接的に更ある2次攻撃を可能にし、より攻撃的なスタイルを確立できると思っている。攻撃では巧みに相手を崩し、守備に切り替わればいち早く奪い返す・・・ズルズル下がるようなことがなくなれば無駄な体力を消耗することも無くなるはずであり、逆に今まで使っていた無駄な体力の消耗を避けることが出来る。よって、色々な意味で攻撃と守備は表裏一体と言えるが、スフィーダはあくまでも攻撃のために守備をするという認識でいる。そうした意味でも今回のゲームでは課題を修正するどころか、残念ながら得るものが少なくなってしまった。
すぐに出来るような課題ではないと思うが、守備技術の向上ではなく、守備意識の向上をテーマに掲げているだけに、あと少しの意識レベルの向上で改善されることが見込まれる。最終節までは1週間しかないが、最終節の相手はスフィーダと3位、4位を懸けて戦うことになる。また、その相手は非常に寄せの速いチームであり、今のスフィーダにとっては非常に勉強になる相手だと考える。強豪チームではあるが、来週の1週間も守備をテーマに掲げ最後の締めの試合で良いものを残して行きたいと思う。最後だけは素晴らしいと言えるが観たいと願っている。