10/13(土) FC駒沢女子
report by 楠本
東京都女子サッカー大会予選リーグ第3節は強豪FC駒沢女子。相手は高い攻撃力を誇り、非常に効果的且つアグレッシブなスタイルを標榜する危険なチームである。第3節と言えど、ここで出来る限り勝ち点を重ねる事が必要であり、先週のゲームを踏まえ如何なるゲームを展開できるのか期待しながら迎えることとなった。
先週のゲームでは圧倒的に攻め立てる中、押し込んだ状態からのイメージを共有しきれずに噛み合った攻撃が出来ずに終わってしまった。それが結果的に1‐1というところに落ち着いたが、今回も同じ課題が残れば同じ事を繰り返す可能性は十分にあった。
前半、相手も最初は飛ばし五分五分に近い状態に持ち込まれたが、スフィーダのボールを保持し主導権を握るサッカーというものが出来ていた事からも自分達主導のサッカーが出来ていた。相手は時折攻めてくるが前半のシュート数は1と、我々の狙ったスタイルで戦うことが出来ていたとは思う。開始5分には先週尽く外した相手サイドを深くえぐり込んでのプルバックのボールから得点を挙げた。しかし、決定機や決定機の一歩手前まで展開するも最後の局面で迷いが生じているところは先週から克服出来ておらず、なかなか追加点が上げられなかった。
結局1‐0で折り返すことになったが、後半は前半よりも更に勢いを増して攻め立て数多くのチャンスを演出することができた。今の段階では得点を数多くものにするよりも、得点できる局面を数多く作り出すことが重要であり、そうした局面をより多く作り出すことは非常に難しいことでもある。だからこそ、そうした局面を作り出せるまでになった成長を評価したいが、得点し大差で勝つことも重要なことである。決定機と得点がアンバランスなサッカーではあるが、
相手にボールを保持させないこと=チャンスを与えない
ということにもなるので、そうした意味では結果的に失点を0に抑えられたことが、理想のサッカーに近付いている事なのかもしれない。少なくとも相手は攻撃力のあるチームであることは間違いないし、半ばには我々がまたもや先週入らなかったプルバックのボールから得点できた事で1週間の中からも十分に成長を感じ取る事ができる。
サッカーは良い時もあれば悪い時もある。一概に今回が良かったとは思わないが、先週の課題を修正した部分を見せたのは悪くない。もちろん、先週たまたま入らなかっただけで、今回が普通なのかもしれないし、先週が単純に運が悪かっただけなのかもしれない。ただ、今回の試合に向けて、先週出た課題のトレーニングはしていたことからも、それは偶然ではなく必然だったと思いたい。突き詰めれば突き詰めるだけ見えない部分はあるが、それら諸々のものをクリアーし勝ち続けるからこそチャンピオンになれる。スフィーダは育成のチームであり結果よりも個人の伸び代を重要と考えているが、それらの伸びは結果的に勝敗を大きく左右する要素になる。勝てることが全てではないし、スフィーダのサッカーは追及し、更に追求しなければ結果の求められない非常に高度なサッカーだ。高度が故に結果は付いてきにくいが、選手達の将来には間違いなくプラスになる。選手の成長と結果を得られるようになった時、スフィーダは最高のチームなっているだろう。今はまだそれに達していないが、近い将来、そういう存在になれるよう一歩一歩堅実に前進するだけだ。いずれ先が見えてくると思う。今はまだ、その準備段階に過ぎない。次節のPAFは今期2敗しているチームであるが、チームの成長がどの程度のものなのか非常に楽しみだ。