7/29(日) FC PAF

report by 楠本

全日本選手権3位決定戦は強豪PAFとの1戦になった。相手はベテラン選手が数多く在籍する尊敬すべきチームだ。春の大会でも0-4とほとんど歯が立たずに負けた相手である。当時は世代交代を果たしたばかりであり、非常に難しい相手だったと記憶している。しかし、それから3ヶ月、、、私達もチームとして成長してきたという実感はある。特に中学生年代の選手が攻撃の主軸を握るだけに成長は著しく、個人が成長した事によりチーム力が上がってきているという感覚はあった。そのような意味でも3ヶ月間での成長を伺い知る事の出来る相手だというように認識していた。
本日の試合では先週の早稲田戦のような守備的なスタイルではなく、本来の攻撃的なスタイルで戦うことを選択した。しかし、先週と同様に開始直後に右サイドを突破され、センターリングから早々に失点する事になる。序盤は選手達の集中力も低く押し込まれる展開にあったが、徐々に自分達のリズムに持ち込めるシーンが多くなると攻勢を仕掛けるようになる。前回の対戦とは内容的には逆になり、主導権を握り続けながら戦うことが出来ていた。しかし、空中戦やパワー、戦術眼などは相手に分があり、上手くゴール前に迫られる事はあった。それでも優勢にゲームを進め、相手陣内での攻防が長い時間を占めた。得点を奪えるのは時間の問題かと思われたが、不運にも相手の当たり損ねのシュートがループシュートのようになり0-2となってしまった。優勢なゲーム展開の中で相手にとってはラッキーなシュートだったのかもしれないが、それでも”ここぞ”というところで得点を奪う力というか、勝負勘は見事である。
後半に入ると流れは更に私達に偏り、前半以上にゲームを支配することができた。1タッチプレーでボールを運び、最終局面では個人技を発揮し数々の決定機を迎える。そのファーストチャンスはGKからのパンとキックをFWが抑え、一度落としたところにサイドアタッカーのサードマンランニングを使いセンターリングを受けたFWが流し込んだという完璧に崩した形の得点だった。早々に1-2というところまで追い上げ、更に勢いを増して攻め立てる。しかし、本当にあと数mというところで粘られたり、完璧な体制でシュートまで持ち込もうとする余り丁寧になり過ぎ対応する時間を与えてしまったりとギリギリのところで点が奪えない。得点のシーンも良い崩し方だったが、それ以上の連動した崩しも見られ、流れとしては良かったのだが、得点を奪えないところが今後の課題となるだろう。チャンスの数は非常に多い、こちらが主導権を握り攻め立てているのでCKの数も圧倒的に多い。ただ、だからと言って勝てるものでもない。結局、その後、相手にCKから失点し、FKでも失点、、、結局1-4と突き放されてしまった。
相手は数少ないチャンスを確実にものにし、決定的な差を付けられた。前回の対戦ではチャンスをまともに作り出すことすら出来なかったわけだから、そういう部分では大きな成長を感じるが、成長を結果として表すためにも何とか勝たせてあげたかった。今回のゲームは負けた事で成長を感じる事が半減してしまったが、それはベテランチームのPAFが未熟な私達よりも素晴らしかったということに他ならない。若い選手達が多いチームなだけに、そうした失敗や挫折を繰り返し、それを乗り越えようとする力を成長に変えてもらいたいと思う。負けはしたが選手達が逞しく、そして、間違いなく前進していることが確認できた事は素直に評価したい。少なくとも技術力では相手を上回る事ができていた。あとは勝つために必要な術を身に付けていけば試合には勝てるようになるだろう。3ヶ月間で着実に成長を果たし、スフィーダサッカーのベースを身に付けられたのは若年層の選手が多いからだろう。停滞する期間も今後出てくるだろうが、それは少し先の話かもしれない。恐らく、スフィーダは3ヵ月後にまた別の顔になっていると思う。重要な1部リーグは8月に1試合、残りの8試合は10月以降に行う事になっているので後期の8試合が非常に楽しみだ。もう少し、勝負にこだわったサッカーをして行く中で選手達の成長を勝利という形で実感させて行きたいと思っている。今のところチームは上手く行っていると言って良いだろう。

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