12/24(日) 小平SC

reported by 川辺

東京都1部リーグ第8節は今年から1部リーグに返り咲いた古豪小平SCとの試合であった。ここまでの小平SCは1部リーグに返り咲いたとは思えぬほどの好成績を残しており、非常に手強い相手だと想定できた。更にこの一線の勝利することが出来れば1部リーグで上位の成績を残すことが出来、来年度の全日本選手権でシード権を得ることが出来る。来年度に繋げるためにも出来れば勝利したい一戦であった事は間違いない。
前半が始まり、まず感じたことは個々の運動量が明らかに低く本来のサッカーが一切出来ていないということだった。前日に4時間も追い込んだことが原因に挙げられるが、今のチームであればその位のハンディキャップを埋められるだけの力があると信じていたし、それでも勝つことが必要だった。しかし、一切サッカーにならず、決定機は演出するも全く納得の出来るような内容ではなかった。前半で1点を奪い1-0で折り返すことが出来たが、それはあくまでも自力の差であり、自分達の形は一切出すことが出来なかった。
後半に入っても決定機の数は上回るものの、前半と同じく内容に変化は見られなかった。そもそも選手達はこの1戦にがどれだけ重要なものであり、どれだけ勝利することが重要なのかを理解できていなかったように思う。どんな時でも、どんな状況でも逆境を跳ね除け勝利を導き出せるチームであると思うし、1部リーグのレベルを凌駕できるチームであって欲しい、いや、むしろ、そうでなければいけない。私達の目標は1部リーグで満足できるほど低いものではない。後半の終盤にミスから1点を謙譲し1-1のドローとなってしまったが、まだまだ私達の力はこの程度のレベルなのだと認識する必要がある。
これで最終節を待たずに4位という順位になってしまったが、この結果は到底満足できるものではない。しかし、来年度へ向けてのイメージはだいぶ出来てきたと言えるだろう。来年度こそ1部リーグで優勝し関東リーグ昇格を狙いたい。毎年レベルアップしているとは思うが、東京都のキック&ラッシュに屈してしまう部分がある。1部リーグでも繋ぐサッカーというよりは蹴りこみ一辺倒のサッカーが多い。真に強いチームはキック&ラッシュの蹴りこみの手っ取り早いサッカーはしない。キック&ラッシュを否定するつもりはないが、私はそれでは育成年代の選手が良い選手になるとは思えない。蹴りこめば簡単に解決できる局面をどうやれば打開できるのか?それを考えること、実践することが力になる。選手達個々のレベルアップを図るために為には、ロングボールなど使わない正攻法のサッカーを徹底する必要があると考える。まだ現段階ではキック&ラッシュに負けないだけの技術力が足りなかったと真摯に受け止め更なるレベルアップを図りたい。
スフィーダの選手達は他のチームと比較すれば格段にレベルが高いと思う。もしも選手達の力を数値化し、他チームと比較することが出来ればその差は明らかだ。しかし、勝てないことも多い。私自身の採用する戦術が悪い、これだけ良い選手が揃いに揃っているのに勝てないというのは私自身に問題があるのかもしれない。もちろん、そう考えたことは何度もある。しかし、スフィーダのサッカーは選手育成が土台にあり、その中で勝利を目指していくという徹底したコンセプトがある。勝つことだけを考えるのであれば他チームと同じようなキック&ラッシュの戦術を採用すれば良い。もちろんそれで選手が育つという確信が持てれば私もそうするだろう。もっと言えばスフィーダも昔は徹底した守備戦術を行使し、まず点を取られない、そして、蹴りこんで前線の身体能力を活かしたカウンターサッカーを実践していた。それは勝たなければ選手も集まらない、強いチームは作れないと考えたからだ。しかし、今は良い選手達がスフィーダに集まるようになったこともあり、真に育成できる環境を作ろうと考えた。それが今のサッカーだ。結果ができるまでに時間がかかるだけに応援して下さる方々には何とも言えない感情を抱かせてしまっているとは思うが、それでも『スフィーダのサッカーが好きだ』『スフィーダのようなサッカーをするチームは他にない』と言って下さる方々も多い。来年度こそは結果にこだわったサッカーがしたいと思うが、それでも私達はスフィーダのサッカーを崩すつもりはない。東京都で一番良いチーム、一番素晴らしいサッカーをするチーム・・・それを証明したい。来年度から最高学年が大学1年生になるが、全ての集大成はそこにあるのかもしれない。今年最後の公式戦は不甲斐ない結果に終わったが、設立7年目という真価を問われる重要な年を最高の形で終えるためにも、ここから本当の闘いが始まるのだと思っている。

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