9/3(日) FC PAF
reported by 川辺
1部リーグ第4節は昨年まで関東リーグに所属していたPAFとの一戦であった。PAFとの対戦は5月に行われていたメグミルクレディースカップで1度だけあった。精度の高いキック&ラッシュで畳み掛けるような攻撃をしてきたことが印象深い。その時は接戦の末、我々が勝ったが、関東リーグへ戻ることを目標にしているチームということから今回の対戦が簡単に行くものではないと考えていた。また、我々は先週までU-18選手権大会東京都予選を戦っており、チームとしての連携面ではまずまずの状態であったと言って良いが、大会終了後にオフを与えたことから、ゲームを行うようなトップフォームに達していなかったというのは事実。これは単なる言い訳であり、相手にとっては関係の無い話であるが、選手は心身ともに一度現状のピークに達していたことから、オフを挟み試合、、、というのはさすがに厳しかった。試合開始前にまず指導しなければならなかったことは、危機感・集中力・闘志の無いチームへの指摘だった。何もかもが1週間前とは違っていた。仕方ないことかもしれないが、U-18選手権大会で全国大会を目指している以上、ここでオフを挟むことは必要なことであり、仮にオフを挟んだとしても選手達が目の前のゲームに対して高いモチベーションで挑んでくれるだろうと信じていた部分はあった。
しかし、ゲームが始まってみるとコンディションや意識に多いなズレがあることが読み取れた。それでもゲームの流れを読み取る限り、『まず負けないだろう』と予測したが、それは間違いだった。時間の経過と共に連携も取れるようになり、先週のような状態に戻る、、、序盤に押し込まれているのは小さなズレが連続しているだけ、と考えていたが、そのズレを戻すことは出来なかった。相手は早く、連携面でも素晴らしいものが伺えた。力のあるチームということに疑いの余地も無いが、それ以上に我々の出来がいまいちだった。半ばにセットプレーから失点し、前半ロスタイムにもセットプレーから失点。前半を0-1で乗り切ることさえ出来れば、後半に逆転できると考えていたので『0-1で前半を乗り切れればOK』と指示していたが、結果的に前半最後のプレーでの失点は大きな打撃となってしまった。それが終盤にも影響したようなゲーム展開だったと思う。
後半に入り、上手くオフサイドラインを掻い潜られ失点し0-3。PAFレベルのチームに3点のビハインドは苦しいものがあるが後半20分までに得点できれば十分に逆転の可能性は残されていたはず。後半20分以降は相手の運動量が低下したことから、我々が2バックにし超攻撃的なシフトを採用したことで押し込む時間帯が極端に増えた。が、うまく粘られてしまった。最終的に1点返し1-3となったが、あまりにも得点した時間が遅すぎた。
今回の試合は試合を挑むようなコンディションでなかったというのが率直な感想であった。ただ、それでも勝たなければいけない試合であったと思うし、勝つことの出来た試合だったように思う。我々がどのような状況であれ相手には関係のないことであり、どのような不利な状況でももう勝てなければいけない時期だ。それだけの調整はしてきたはずだ。それだけに勝てなかったということは我々の力不足が招いた敗戦だと自覚する必要がある。まだまだ、力が足りない・・・関東大会出場を決め、心に隙間のあったチームにとってはそれが分かったことが一番の収穫だ。下手な幻想に惑わされ、自分達を見失ってはいけない。昨年もそうであったが、満足すればそこで全ては途絶えてしまう。私達は現実問題として、まだまだ力が足りない。全国大会出場を決めるには少なくとも決勝戦に進まなければならない、しかし、その山の中には現関東リーグ所属の横須賀シーガルズFCや浦和レッドダイアモンドジュニアユースレディースなどがいる。それらのチームが100%勝ち上がってくるかどうかは分からないが、少なくともそれらのチーム、又はそれらを倒してきたチームを倒していかない限り全国大会への出場権を得ることは出来ない。そう考えれば今回の敗戦はより危機感を感じさせてくれる敗戦だったのではないだろうか?前から言っているが現状のままでは全国大会への出場権を得ることは難しい。ただ、私達は残された4週間で十分に成長出来る可能性を秘めている。チームが危機感を持ち、常に前進することだけを選択するのであれば、私達にも可能性は十分にあると言える。
とにかく今はそれぞれが『今のままでは駄目なんだ』という自覚を持ち、前進することだけを考えることが必要だ。今回の敗戦から学んだもの・・・それは私達は弱いということ。それがわかったことが重要だ。弱いのだから死に物狂いで学び、闘い、苦しむことで成長できるだろう。ここからは1分1秒を貴重な時間として力に還元して行く必要がある。