8/19(土) 立川FC
reported by 川辺
準々決勝は先々週に1部リーグ第2節で対戦した立川FCであった。前回の対戦からも伺える様に引いた守備からロングボールを中心に速攻を仕掛けるスタイルのチーム。ノックアウト式の大会である為、万が一にでも得点が奪えなければPK戦へと突入する。自分達の形で、自分達のスタイルで戦い続けることで突破口は見出せる出せると信じていたし、この2週間で成長したのは相手よりも我々だという自信があった。我々には勝利という結果に辿り着けるだけの準備が整っていた。
しかし、試合が始まってみると流れはほぼ立川にあったと言って良い。何度となく繰り出されるロングボールで、ゴール前付近まで迫られることに恐怖心を抱き、自分達も蹴り返してしまうという相手に飲まれる形になってしまった。結局、慌てて蹴り返しているだけのサッカーだから、陣形も整っていなく、それを拾われまた押し込まれる・・・この繰り返しだった。絶対に負けられない試合という重圧から自分達のやるべきことを整理できずに時間だけが経過していった。相手は確かに効果的な攻撃で我々を飲み込んでいたし、押し込まれたのも事実。しかし、シュートまで行かれたシーンは記憶にない。要は局面局面でしっかりと対応できていたとも考えられるが、プレーしている選手達は冷静な判断力を欠き、ボールを奪ってからの好守の切り替え方が乱雑になっていた。ここに大きな問題があったと言える。しかし、中盤で前を向いてボールを保持できた時は相手にとって危険なプレーが出来ていたので攻撃の起点を作る位置さえ間違わなければ後半に持ち直すことは可能だった。前半に関してはこのままの流れでも仕方がないと考えていたが、そういう劣勢の時こそセットプレーでの一撃は強烈なダメージを与える。劣勢の中だからこそ、セットプレーでしか得点機を見出せなかったということもあるが、ここでの一発は想像以上に試合を別ける得点となった。その直後には相手を崩しすかさず追加点を挙げ、前半の終了間際だけで2得点できた。正直、これで勝負は決まったと言えるものだった。
後半は前半の終盤で2得点したことにより冷静さを取り戻し、良いリズムで得点を重ねることが出来た。ワイドにグラウンドを使うことが出来、ようやく少しはサッカーらしくなってきた。途中交代で出場した選手達も各々の個性を随所に見せ付け、チームに感性を与えてくれた。後半は危なげなく戦うことが出来ていたが、それは選手達が冷静に戦えたからだ。しかし、前半での2得点が無ければ冷静さを取り戻すことが出来たかどうかは正直微妙だ。この大会に懸ける気持ちが強い分、大きなプレッシャーが選手達を苦しめているのだと感じる。次も今回のように流れの悪い中から得点できるとも限らない、更に大きな重圧と戦わなければならない、そう考えるとどうなるか一向に予測できない。ただ、この1週間で出来うる限りの準備をすることで選手達の不安やプレッシャーを取り除くことは出来ると思う。だから、この1週間におけるトレーニングは非常に重要だ。
今回の勝利により私達はベスト4にまで駒を進めることが出来た。よって準決勝を制することが出来れば関東大会への切符を手にすることが出来る。次戦は東京経営短大村田女子高等学校、高校選手権では全国大会にも出場し、大きな力を有する東京都屈指のチームだ。7月の全日本選手権では敗戦を喫している相手でもあり、昨年の同大会では最後の最後まで関東大会への切符を懸けて争ったチーム。昨年は我々の気持ちが上回り勝つことが出来たが、今回も同じようになるとは限らない。ましてや最近の試合では負けている。東京都予選で悔いを残さない為にも、何より私達が関東大会へ進出する為に一瞬たりとも油断することなく、今まで培ってきた全ての力を次戦で発揮したいと思う。