8/6(日) 立川FC
reported by 川辺
東京都女子サッカーリーグ1部リーグ第2節は社会人選手を基盤とし、それに複数の中高生を加えたバランスの取れた非常に強いチームとの1戦であった。このゲームで重要だったことは先週まで合宿を張っていた成果を試すということ、それが結果へ繋がるわけだが、全日本選手権3回戦の嫌な記憶を払拭する為に内容・結果共に自分達の得る必要のある試合であった。
相手はこのゲームに関して昨年度のU-18選手権のように引いて守りカウンターアタックを狙う戦術を採用し我々の攻撃を尽く跳ね返すという戦い方を選択していた。自陣ゴール前のスペースを消し、逆に我々に押し込ませることによって出来たスペースを有効に使う・・・正直、なかなか難しいゲームであった。出来ることであればもっと合宿の成果を発揮できるような戦い方をしたかったというのが本音ではあるが、相手の戦術により我々のやりたいことをやらせてもらえなかったという印象が強い。開始早々にサイドを崩し、そこから得点を奪うことが出来たが、これは相手が引いた陣形に慣れきれていなかったのが理由に当たると思う。普段から引いた陣形でのトレーニングを行っているチームなどいないはず。そういう意味では相手の対応に隙がある時間帯で得点出来たことは悪くなかった。しかし、序盤から幾度となく相手ゴールに迫るものの、そこで奪えた得点は1点だけであり、徐々に相手の陣形が整い始め、更には我々の攻撃にも慣れ始めてしまった。確かに我々の攻撃は単調であり、引いて守りきろうとすれば守りきれるものであったと思う。もう1点だけでも奪えていれば相手は前に出てくるしかなくなったはずである、そういう意味では前半のうちに追加点が欲しかった。しかし、何度かカウンターアタックから決定機を与えていたことも事実であり、失点しなかったことは後半へ繋がる要素だとポジティブに捉える必要があった。
ハーフタイムではそこの修正として前線の動きとスペースの活用方法を指摘し更なる得点を目指した。また、失点だけは防ぎたかったのでDFラインに相手のカウンターアタックからの個人技に対する対処法を話した。
後半に入ってもお互いの戦況は変わらず、前半の流れを継続する戦いとなる。但し、相手の攻撃が更に速く前へ来るものとなりGKまでボールが到達することは多かった。縦へ速い為、1つでも抜け出されてしまえば失点に繋がる可能性があったが後半半ばにはその嫌な予感が的中し失点を許すことになる。ただ、得点が奪える流れではあったし、1得点し更なる追加点を狙う為、前掛りになった相手からすぐに勝ち越し点を奪えたのは良かった。今まで得点を奪える流れで得点を奪えずに苦しんだ経験が多かっただけに正直不安な部分は否めなかった。
結果的に2-1で勝ったが、もっと得点をしなければいけないシーンがあった反面、入れるべきところで得点を奪えたということは評価に値することだと思う。守備的な陣形で戦うということは相手の力を認めているという証拠であり、徐々に力を付けてきたことにより、このような難しいゲームが増えてくるのだということを感じたゲームであった。お互いによく知っているだけにそういう戦術的なゲームになったわけだが、攻守共に合宿での成果を感じることが出来、現状としては悪くないという感覚を得ることが出来た。全日本3回戦以来、チームは常に不安と戦っていた。それを乗り越えるという意味では非常に重要な勝利だったのではないかと思う。オフェンス陣はまだまだスペースの作り方やそこへの出入りという意味では課題を残したが、守備陣は戦術的な部分だけ見れば悪くなかった。ただ、個人個人の守備能力には早急な対処をしなければならない。それぞれ収穫が出た試合であり、課題も多かったが、収穫や課題が出ないゲームなど無い、もし、課題や収穫が出ないゲームがあるのであればそこで成長は途絶える・・・だからこそ、全てのものを受け入れ前進することだけを考えている。とにかく後戻りは出来ない。1歩でも前へ進むことだけを考え、今は合宿で培ったものを成熟させていくだけだ。チームは確実に1歩1歩前進している、この事実は間違いない。
来週から始まる全日本女子ユース(U-18)サッカー選手権大会東京都予選が今から心待ちでならない。どういう結果が出るかはわからないが、1つ1つの試合に集中し、できる限りの準備をすることだけを考えたい。勝たなければ次は無い、、、ノックアウト式の大会を楽しみたいと思っている。