5/14(日) 小金井SC
reported by 川辺
東京都女子サッカーリーグ1部リーグが開幕した。今年はこの1部リーグも大きな目標の1つと位置付けているため絶対に負けられない試合。相手は過去に2戦0勝1分1敗の分が悪い相手小金井SC。昨年は2部リーグに降格していた為、最後に対戦したのは2年前の話であるが、我々は過去1度も1部リーグ開幕戦で勝利したこともなければ、相手は小金井SC・・・不安な部分はあった。しかし、それでもこの2年間で培ってきた力は相手を凌駕できるだけのものがあると信じていた。但し、相手は縦へシンプルへ攻撃してくるキック&ラッシュの典型的なチーム。メグミルクカップでも似たような対戦相手と何度か対峙したが、更に高い精度のキック&ラッシュを経験していることは1つの強みだと考えていた。
試合は予想通り相手の縦へ速い攻撃に対して、それをはじき返し自分達の攻撃を仕掛けるというものだった。縦に速いが故に押し込みっぱなしの展開にはならなかったが、相手の攻撃に対し最終ラインも落ち着いて対応できていたので恐怖心は全く感じていなかった。開始から10分後には2得点し、更に相手ゴールを脅かすシーンが増えるものの追加点を奪うまでには至らず時間だけが過ぎていく。このチームは時折、目を見張るプレーや高い存在能力を示す瞬間がある。ただ、今までメグミルクカップへ参加した高校生と全日本女子ユース(U-15)選手権大会東京都予選に参加した中学生達が別々の大会に参加していた為、両大会終了後の1週間という期間では融合という部分が進んでいなかった。個々の能力はまずまずの位置まで上がってきてはいるのだが、チームとしての連携面でいうと首を傾げたくなってしまう。それが結果として最終局面や攻撃の創り方に若干のズレを産んでしまうのだと思う。結局、前半の終盤に追加点を挙げ3-0で前半を折り返すことは出来たが、どう考えても消化不良の内容であった。
後半でもハーフタイムでの修正が効かず、状況は改善できなかった部分が多かった。途中の5分間は良い流れの時間帯もあったのだが、どうしてもそれを継続することが出来ない。サッカーは対戦相手があってのスポーツであるわけだし、自分達のサッカーを常に発揮することは難しい。ただ、それでもまだまだ出来たはずだし、自分達の形からの得点がもっとあっても良かった。しかし、1つ言えることは相手の守備は粘り強かったと思う。追加点を重ねることが出来なかったのは私達の攻撃が相手の守備陣を凌駕出来なかったことが原因なので仕方ない。今はこれが自分達の実力なのだと認識することが必要だ。結局、相手のキック&ラッシュがはまり終盤に2失点をしてしまうが、それまでの守備陣にはトレーニングの成果を感じることが出来、チャレンジしての失点という意味ではあまり問題視していない。選手達も修正の余地を感じているし、メグミルクカップでの流れを継続して高校生を中心に良くまとまっていると思う。今のまま進んで行き、徐々に修正していければそれで良い。
今回の開幕戦は非常に重要な意味を持つものなので勝ち点3が取れたことは素直に喜びたい。やはり、1部リーグのチームであるだけに何かしらの個性を持ったチームしかいない。そういう意味ではその個性を跳ね除け勝てたのだから評価しなければならない。しかし、我々にもう少し力があれば相手を完全に圧倒することが出来たはずだ。普通4-0という戦況から2失点をするという展開は考えにくい。追加点が奪えなかったということ、守備陣の集中力が切れたということ、相手のパターンが上手くはまったとうこと、など様々なことが考えられるが、全ての根源は我々の力が足りなかったということだと思う。
今回の試合は高校生を全員出そうと考えていた。中学生はここ数ヶ月試合機会を得ている為、まずは高校生の出場時間確保とメグミルクで培った連携を大切にしたかった。今回は22名の選手を帯同していたので試合に出れなかった選手は6名もいた。私はいつも言っているが誰にでもチャンスという扉を開く力はある、それを開こうとするか?開けないと諦めてしまうか?という差で選手の歩むべき道は変わる・・・どの道を歩むかは選手達が決めれば良い。それを導くのが私の役目ではあるが、導いてあげるのか?導くきっかけを与えるのかでも大きな違いがある。。だからこそ、『今』を大切にし、『今』に全てを注ぎ込める選手達を純粋に評価したいと思う。それが私のチーム内における役割であり、最大の任務だと思っている。力が足りないのであれば力を養えば良い・・・私達にはそれが出来ると思う。そして、それが『今』のスフィーダだと思っている。