5/5(金) 日本女子体育大学
reported by 川辺
準々決勝は関東リーグにも所属している日本体育大学、過去にこの大会での優勝経験もあれば大学日本一にも数多くなったことのある強豪チーム。結果から言えば、この日本女子体育大学は今回の大会全76チームの中で優勝を果たした。
その相手との1戦ではあるが、我々にもチャンスがなかったわけではない。相手は全てのスキルが高い位置にあり、総合的な技術の高いチームだったと思う。しかし、我々の個人技や局面の競り合いなど通用している部分はいくつかあった。特に我々の前線の個性は相手の守備陣を苦しめていたと思うし、充分に通用していたと感じている。何度か決定機も演出できていたし、現にゴール前の細かい連携から相手を崩し得点を奪うことが出来た。ただ、相手のワイドな攻撃に何度か対応しきれず2失点し、思うように追加点を奪えず敗退してしまった。結局、2年前と同じベスト8で終わってしまった。
2年前、16〜17名で参加した大会だったが、それでも毎日の連戦とハードなスケジュールで体力的に厳しい大会だったと感じた。しかし、今回はほとんどの時間を怪我人を抜いた11名で戦うことになった。それでも選手達は2日目の第1試合までは走りきることが出来、その日の第2試合で一時は落ちるものの、第3試合では気力と精神力だけで走りぬくことが出来た。まずはこのような厳しい状況の中で怪我人がでなかったことに安心している。実際、ようやく怪我人達が復帰してきたところだったのでそれだけは避けたいと願っていた。そして、走り抜けたことも大きな成果だ。最近まで行われていた東京都女子サッカー大会でもオフシーズンでのフィジカルトレーニングが実を結んでいるという感覚は受けていたが、そのコンディションはますます上がっているように感じることが出来た。更に最大の収穫だったのは初めて高校生だけでチームを組み最後まで戦いぬけたこと、高校生のレベルを上げることが出来た。今大会の前まではどうしてもベストメンバーを組めば数名の中学生が入ることになっていたが、今回に関しては交代要員すらままならない状態であった為、出場機会に恵まれない高校生にとってはトップチームでの最高の調整となった。もっと言えば、なかなか起用して来れなかっただけにチームとしての連携を高めることが出来なかったが、今回は満足するほどにそれが出来た。大会前までは流れを変えるリザーブ要員として考えられていた選手達もレギュラーメンバーとして考えられるようにもなってきた。それが最大の収穫だ。これらのことを総合的に考えるとメダルには手が届かなかったが、このギリギリの状態でそれに近付けたことが嬉しい。それに最終的には優勝したチームと対戦することもできた。もしかしたら今までの遠征の中でもっとも収穫のあった遠征であったかもしれない。この経験は貴重なものだ。仮に我々が日本体育大学に勝てていたとしても次のゲームで力尽きていただろう。我々には優勝できなかったと思う。すでにそれだけの体力は残っていなかった。
今大会では全てが成功という形で終われたように思う。欲を言えばメダルが欲しかった。選手達はそれを大きな目標として戦っていただけにそこまで導いてあげられなかったことは申し訳なく思っている。しかし、メダル以上の様々なものを手に入れることが出来た。それが一番重要なことだと思う。だから、私は今回の遠征が非常に重要な出来事であったと思うし、大成功だったと断言できる。
この経験を東京での戦いに生かし、今年は更に高いレベルを目指したいと思う。来週には東京都1部リーグ開幕戦も控えているし本格的にシーズンインする。ここまで調整してきた全てを1部リーグ初戦に注ぎ込みたいと思う。
今回の遠征にも多くの保護者の方々に応援して頂くことが出来ました。また、数多くの差し入れにも感謝しております。結果的には少し残念な部分がありましたが、今回の選手達の成長を東京都の大会・リーグで発揮したいと思いますので楽しみにしていて下さい。今後とも応援の程、お願い致します。