12/11(日) 日本女子体育大学

reported by 川辺

東京都女子サッカーリーグ1部リーグ第8節は降格争いの中にいる日本女子体育大学と対戦。この前に行われたインターセプト対ソシオスの試合では、終始主導権を握り勝利を予感させるようなプレーを連発していたインターセプトが不運に見舞われ敗戦を喫してしまった。勝敗が分かれたことにより私達の3位入賞の可能性は極めて低くなったと言える状況に陥ってしまった。順位のことは多少残念であったが、この試合に関しても勝敗を意識することは無く、常にここ数週間のトレーニングを意識したプレーを積極的に出して行こうという目標に変わりはない。
今のサッカーでは大量得点は難しいと思う。今までであれば簡単に繋ぎフリーでシュートまで行けるような場面であっても自分で仕掛けることを意識させている。1対2でも突破できる個の力を養うことがテーマだ。仮に2対2でも3対2でもアタッキングサードでのパスは有り得ない。だから、この試合でも前半で贅沢を言わず1点を取ろうと話した。昨年の対戦では5-0で勝利を収めた相手であるが、相当にはまらない限り大量得点は難しいサッカーを意識させている以上、苦しい試合になるのは必至。それを覚悟の上で試合をしている。全ては来年の為にこの1部リーグというレベルの高い場所で練習的な要素を意識させることは大事なことだと思っている。レベルの高いリーグであるからこそ、通用する技術、通用する個が確認できる。だからこそ、敢えてこの場でチャレンジさせることが大事だと考えている。
前半、開始から主導権を握り個性を発揮しようと意識できていた。得点は素晴らしい個人の力から生まれた美しいものであったが、それはアーリークロスを胸でトラップしダイレクトでボレーを放ったもの。浮き球の処理にも時間をかけてきたので、その成果とも考えられるが、それは個人としての突破というものではない。また2点目もコーナーキックからのヘディングシュート。相手を個人技で切り裂けるものの、それが直接の得点になったプレーはなかった。随所に光る個性を発揮する選手は多かったが、できることなら個人技で3人位を抜き去り1点を奪いたかった。また、序盤で2得点奪ったことで大量得点の予感を感じていたが何度も訪れるチャンスをものにできず前半終了。相手は局面での1対1は強く、時間の経過と共にドリブルが通用しなくなっていった。相手は大学生ということもあり体格に優れ身体能力も高い。従って、こちらの攻撃に慣れ始めてからは簡単な試合にならなかった。しかし、3点目が生まれるのは時間の問題・・・そう感じさせる前半戦だった。
後半に入り、3名の中1を起用した。1名はここまで自分の力を証明してきたDFの選手、そして、もう1名はこの試合がデビュー戦となるゲームメイカーの新加入選手。途中から個人技を個性とするFWの選手も投入した。1部リーグでは多くの選手にチャンスを与えたいと考えているので中1の選手達に経験を積ませる意味でも多く出場させることを意識しているが、デビュー戦の選手は素晴らしかった。大学生を相手に引けを取るどころか問題なく機能していたというのが正直な感想だ。見ている者を興奮させるようなプレーをしてくれたと思っている。デビュー戦ということ、中学校の部活で練習のみしかしていない為、久々の試合ということを考えると驚きすらある。流れは大きくは変化しなかったが、コーナーキックから失点すると立て続けにフリーキックを直接決められ2-2。勝てる可能性が高かった試合なだけに勝ち越し点を狙うものの、ソシオス戦と同様にロスタイムでカウンターをくらい大逆転劇を演出してしまった。降格の懸った相手を侮っていたわけではないが、その執念に負けた試合だったと言える。ただ、個々の能力が高い相手に対して何が通用して何が通用しないのか確認出来た試合だったので悪くなかった。それにデビュー戦を飾った選手を含め中1を3名も出せたのが良かった。来季に向けて良い経験になったことは間違いない。ただ、ここ4節で浮き彫りになっている守備の改善には時間がかかると痛感させられた内容であった。怪我で離れている得点頭とも言える選手がいなくても、個人技だけを意識したチャンスを自ら逃すような攻撃でもソシオスには3点、早稲田には1点、インターセプトには2点、日本女子体育大学にも2点と得点は奪えている。それでもそれ以上の失点を許し負けているのが現状だ。今は勝敗を考えていないが、早稲田戦以外に関しては失点を最小限に食い止められていれば全て勝てていたと感じている。今、スフィーダDF陣は落ちるところまで落ちている。今のままでは次節も何点取られるかわからない。しかし、ここまでDF陣は落ちるところまで落ちたことが無いのでこれも良い経験だと感じ始めている。やはり、DF陣はタフでなければならない。現在の状況を乗り越えた時にこそ更なる成長が待っているのかもしれない。そういう意味では悪い経験ではないのかもしれないと思っている。
残すところ1試合となった1部リーグ、最終節は優勝を決めている日テレ・メニーナ。自分達の個性がどこまで通用するのか試してみたい。現段階では最高の相手かもしれない。胸を借りるつもりで戦いたいと思う。

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