7/3(日) 修徳高等学校

reported by 川辺

全日本女子サッカー選手権大会とは年齢制限のない大会であり、関東大会、全国大会へと先へ繋がる日本一大きな大会である。今年度より15歳以下のチームや18歳以下のチームが関東大会、全国大会へと駒を進めることの出来る全日本女子サッカーユース(U-15・U-18)選手権大会という大会が選抜チーム制から単独チーム制へと移行したが、昨年度まではこの全日本女子サッカー選手権大会だけが単独チームで上を目指せる唯一の大会であった。
その全日本女子サッカー選手権大会東京都予選2回戦は今年度より創部された修徳高等学校。男子は全国高校選手権にも出場するほどの強豪チームである。その女子部にあたるチームが今回の対戦相手であった。チームはこの日に中学生リーグが並行して行われるという事情からメンバー入りさせていた20名のうち5名の選手を中学生リーグに参加させ、残りの15名でこの重要な大会の初戦を戦うことに決めた。また、レギュラーメンバーの中に軽度の怪我人や定期試験の兼ね合いで思ったようなコンディション作りが出来ていない選手がおり、それらの選手達を外して試合に臨んだ。
前半、非常に身体が重く、相手の素早いプレッシャーに思ったような展開が出来なかった。相手のプレスを簡単にかわして進んでいくだけの技術は持っているはずであるが、守備面で非常に努力する選手が多く効果的な攻撃が全く出来ていなかった。また、こちらもボール保持者に対するサポートの入り方やタイミングが悪く、全てのプレーがボールへの後追いになってしまっていた。相手うんぬんではなく、このこちら側の問題が多くのミスを発生させた要因であると考えている。しかし、そんな中でもこちらが押し込める時間が多く数々の決定機を演出していくが、いつものように前半は0‐0のままハーフタイムへ突入した。明らかにチームの意識に付いて来れていない選手達が数名いたことは残念だった。後半を迎えるにあたり、個々の意識の修正とサポートの質の修正を行う必要があった。
後半、ハーフタイムでメンバーチェンジを行わなかった。意識の低い選手がいたが、それで外すのではなくスターティングメンバーとして自信を持って選んだ11名の選手達に試合を決定付かせる役割を果たさせたかった。それは後半3分に訪れた。左サイドからの崩しから最後はFWが個人技で得点。1点さえ取れれば試合は大きく動き出し、また、敗戦を喫する可能性は極めて低くなることが読めていた。更にここから相手を突き放すためにチームのキープレーヤー2名を1度に投入。DFラインに1名、FWに1名を入れたが、たった1名のDF選手を加えただけで守備陣は連動され、たった1名のFW選手を加えただけで攻撃の幅は大きく広がった。まだまだつまらないミスや軽率なプレーは目立っていたが、チームのプレーはダイナミックさを増し得点を重ねていった。結果、後半に4得点を挙げ4‐0で全日本女子サッカー選手権大会2回戦を突破することができた。
今回の試合では個々の意識にバラつきが見られたことが試合を難しくした大きな要素であった。続く3回戦(準々決勝)は今回の内容では間違いなく負ける。勝てるわけがない。個々が大きな危機感を抱き、また、個々が1週間後に迫る3回戦までに少しでも成長を遂げようとする意識がない限り、私達はベスト8で消えることになる。1つでもレベルの高い相手と対戦し成長するためにも、全てを出し切り精根尽き果てる死闘を経験するためにも、まだ消えるわけにはいかない。高く険しい山頂を目指し戦うサッカーを実践したいと考えている。今はまだ五合目にも達していない。

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