4/10(日) 東京女子体育大学C

reported by 川辺

東京都女子サッカー大会の予選リーグ第2節は東京女子体育大学のCチーム。Cチームと言っても東京女子体育大学の1年生のチームであり、中にはトップチームでプレーし関東リーグを経験している選手やU-19日本代表候補などの選手を要するチーム。事前のスカウティングで相手に力があることは分かっていた。ただ、この試合を勝たなければ先の決勝トーナメントに上がることは出来ない。私達は第1節の吉祥女子戦を4-0で勝利していたが、相手は5-0で勝利していた。引き分けすら許されない状態だ。チームの重要な部分を担う選手達がスタートから4名も抜けていたことでベストな状態で試合に望めたわけではないが、この先に大事な試合・大会に向けリザーブの選手達には大きなチャンスが巡ってくることになった。
ゲームプランとしては前半から後半の10〜15分を無失点で凌ぎ、最後の10分に勝負をかけるつもりでいた。その時間まで攻撃のポイントの選手を温存し、そこで何とか得点を奪い1-0で勝つ。これが出来れば主力選手を多数欠いた中での新しい戦い方が見出せるはずであった。
前半、相手の方がポゼッション力に優れ、3:7でボールをキープされていたが、こちらも奪ってからの素早いカウンターでゴール前に迫ることが出来ていた。相手は高いポゼッション力でボールをキープし突破を試みるが、我々の守備陣は大きく崩されることはなかった。ゴール前へ迫る割合は五分五分といったところであったと思う。
後半、徐々に体力面での消耗が見られるようになり、カウンターの数が減るものの、守備陣は踏ん張っていた。そして、ゲームプラン通りに進んだ後半10分過ぎ。ここで怪我明けの攻撃のキーポイントとなる選手を投入した。しかし、その直後、出鼻をくじかれる形でPKを献上。これを冷静に決められ、全てのプランが崩れることになった。リーグ戦ということを考えたときに、この試合での1失点は負けを意味するものであると考えていた。しかも、さあここから!という時に1失点は正直予想以上の精神的ダメージを与えるものであった。これで2点を奪わない限り、私達が決勝トーナメントに進む可能性がなくなってしまった。攻撃の布陣をより強力なものにし、反撃を試みるが得点を奪うことが出来なかった。逆に後半のロスタイムで勝負の付いている時間帯にフリーキックを直接決められ0-2で敗戦。選手達はよく戦っていたと思うし、この難しい中での新たなポジションへの適応という新しい発見への手助けもしてくれた。しかし、昨年は3位に入賞できた大会を予選リーグ敗退という不本意な結果で終えてしまったのは少し残念だ。
この試合も含め大会を通じ確認できたことはたくさんある。まず、私達のような若いチームは重要な役割を担う選手が多く欠場すると全く違うチームになってしまうということ、難しい試合で新しいポジションへの順応性を見せてくれたこと、今期よりトップチームへ昇格した選手達や新中学1年生がトップチームで試合を経験できたことなどが挙げられる。全ては現時点でのベストメンバー(あくまでも現時点)で戦えなかったことにより発見できた部分であるが、そういう意味では今大会は非常に重要な大会であったと言って良い。トップチームの受験明けの選手達をメンバーに入れなかったことも中学1・2年生には良かったと思う。やはり、その選手達がいれば、その選手達を起用することを考えていただろう。
大会は終わってしまったが、全ての選手達に多くの出場機会を与えられ、そして、新しい経験を積ませることが出来たことに満足している。すぐに高いレベルに順応できるとは思っていなかったので、そういう意味では第一段階が終わったと考えても良いのではないか。リザーブの新中学1・2年生の選手達にはとにかく経験が必要だ。従って、リザーブの選手達にとってはかけがえのない大会になり、そのレベルは向上したと考えている。これで、更に激しいメンバー争いが繰り広げられる。リザーブのレベルが上がることは、チーム力の向上を意味し、チームをより高いレベルに導いてくれる。そして、その選手達は強い野心を抱きリザーブからレギュラーへの昇格狙っていく。個々がこのような姿勢で日々のトレーニングに集中していればチームの力は自然と向上していく。そして、この繰り返しで私達は強くなってきた。強い精神力があればリザーブからレギュラーになることはそう遠くはない。自分の道は自分で切り開いてもらいたいと思っている。

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