7/8(木) U-15女子東京都選抜

reported by 川辺

今回は25分・20分・25分の変則マッチ練習試合を行った。スフィーダからも4名の選手が選抜に入っていたが、今回は1部リーグ第2節へ向けての調整ということで試合を行いたかった為、東京都選抜の監督にお願いし、その4名はスフィーダの選手として試合に出場させた。
ここ数ヶ月間、選抜や国体という名誉な場に多くの選手を輩出できていたが、逆にチームとしての活動が皆無に等しく、辛い日々、そして、辛い結果を目の当たりにさせられてしまってきた。チームはどこか活気が無く、迫力も無い。こんな状態ではとてもじゃないが1部リーグで白星は挙げられない。どこかで大きな気持ちの切り替えと意識改革を行う必要があった。そして、そんな中、東京の選抜チームと試合ができるという最高の機会が舞い込んできた。
試合前にはゲームでの双方の心理的状態と精神的優位に立つことを最大のポイントとし、戦う姿勢を前面に押し出して戦うことを話した。自分達が最高に良かった時のイメージとその感覚を再現するように指示した。そして、ここ最近の試合で見えた個々の修正点を話し、チームがどのように動いていけば勝てるのかを話した。
1本目、相手は関東大会でベースとなっていた選手達でメンバーを構成していたようだった。関東大会で見た限りでは、そこまで強力な力を持つチームという印象は受けなかったが、相手も戦う姿勢では強いものを持っていると感じた。関東大会の時とは比べものにならないようなチーム力を見せていたように思う。東京都選抜は全国大会に向けて再度メンバーを入れ替えるということもあり、全国へ向けての選考に残ろうとする選手達のモチベーションは高かったのではないかと考えられる。事実、うちのスタッフでもあり、東京選抜のコーチも兼任している山田も数段良くなっている東京都選抜に驚いていた。しかし、我々もここだけは引けない状態であり、内容のある勝利を収める必要性があった。もし、仮にここで負けるようなことがあれば、1部リーグでの1勝は愚か、降格することさえ免れないと感じていた。今回の東京都選抜の力と最悪の状態の我々の力関係を考えれば間違いなく負ける力関係であったが、選手達は大きな危機感を持ち、そして、私の話したことを再現しようと必死に戦ってくれた。DFラインは正直なところ、バラバラでいつ失点を許してもおかしくない状態であったが、1本目は中盤の運動量で早目のプレスをかけ、未然にカバーできた感じであった。DF陣は戦術の再生が急務であり、それは個々に危機感を覚えてくれたと思うが、やはり、この年代では個々の能力は高いことも証明してくれた。今は個人個人の能力で守っている感じがあり、今後はそこに着手していかなければならない。これを選手達と共に再認識できたことは非常に大きい。攻撃陣も久々に迫力のある速い攻撃を見せてくれたのは大きな収穫であった。両サイドをバランスよく使い、良い感じのリズムで攻めることができた。トレーニングで行ってきたことが徐々に発揮され始め、攻撃における判断も悪くなかった。結果、2-0。
2本目、全体のバランスを探るべく、新しいシフトにチャレンジした。勝つことも当然必要なことであったが内容のある勝利を収め、次に繋げることも大事なポイントである。守備的に戦えることも重要なことであり、2本目のメンバーには6名のDFを同時に起用した。開始間際はバランスを失い、ミドルレンジからシュートを放たれ2-1。守備的なシフトであっただけに追加点よりも失点を防ぐことが重要であったが、徐々にバランスが整い、その後、2得点を奪い4-1で2本目を終える。
3本目、相手は最終選考ということもあり、メンバーが20名以上いた為、かなりの入れ替えを行っていた。3本目の東京都選抜がバランス的には一番問題なかったように感じているが、インターバルのほとんどない状態ということもあり、スフィーダの14名しかいない選手達の消耗は著しかった。更に我々も選手の適性を見極めるべく、新たなポジションにチャレンジさせたりとテストの意味合いが強かった。それが直接の原因だとは思わないが、最終ラインがバラバラな上に中盤の選手達が走れなくなり、簡単にロングボールを放り込まれるシーンが多くなった。4枚のDFが揃っていてもパスの出し手と受け手の2枚だけにやられてしまうシーンが目立った。これは本来なら失点するようなものではない。しかし、それが3失点全てのシーンでもあった。戦術的に守ることができれば簡単にやり過ごせるシーンでもあった。
最初にも述べたが、それは今後の大きな課題として修正していけば良いことであり、特に問題だとは思っていない。何故ならDF陣の個々の能力の高さは確認できたからである。だが、現実的にはここで一気に3失点することになった。ただ、オフェンス面では粘りを見せ更に2点を追加し、2-3で終える。
合計6-4で勝てたことは素直に評価したい。何故なら良くも悪くも内容のある試合であったからである。次に繋がる良いゲームだった。今回は合計70分間のゲームであったが、1部リーグの試合ではあと10分間も長い。70分間のゲームは2部リーグの話である。それにこの70分間の間でも2名の選手の足が攣ってしまった。筋持久力もフィジカル面での持久力も足りないことは全員が再認識できたことであった。まだ、本来の力には戻りきれていないが、今回の内容と結果がチーム再生へのきっかけになってくれることを信じている。これから夏に向け取り組まなければいけないことは多く存在するが1つずつクリアーにし、必ず最高のチーム力を手に入れたいと思う。

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