6/20(日) ラガッツァFC
reported by 川辺
全日本選手権大会はクラブチームや高校・大学のチームが日本一を目指して戦うことのできる唯一の大会である。年に1度の開催で全国大会ともなればLリーグ所属のチームなども出てくる日本女子サッカー界最高峰の大会でもある。
今回はその大会の東京都予選であり、その上には関東大会、そして、全国大会という長く厳しい道のりである。東京都予選には東京の1部リーグ所属のチーム、そして、全国クラスの高校生チームも参加してくるだけに勝ち上がることは困難を要する大会。事実、我々も1部リーグという東京都最高のリーグに昇格を果たしたチームであるが、過去の大会を振り返っても2回戦までしか進出したことがない。大会の規定により2回戦は東京の1部リーグと対戦する形が取られているため、過去2回出場したこの大会では2年連続1部のチームに行く手を阻まれてしまった。このような厳しい大会であるが今年の我々は確実に力を付けてつけてきていることや1部リーグに昇格したことを考えても今までとは違う内容を残せるのではないかと感じている。
そして、この大会の1回戦は昨年と同じ相手でもあるラガッツァFC。今までのラガッツァとは違い今期から新たに結成した高校生チームである。今期から結成したということもあり相手の力は未知数であり1回戦の相手としての怖さは感じていた。
前半、開始から圧倒するも、どうもボールが落ち着かず思ったような攻撃は出来ない。守備陣も相手のロングボールのみの攻撃に落ち着かず攻守の切り替えに戸惑いを見せていた。ここ1ヶ月は国体やU-15東京選抜にフィールドプレーヤーの多くを出していたため、まとまったトレーニングや試合はあまりなかった。その為、チームとしての試合勘を取りも戻すことが出来ないのは予想できた範囲内であったが、久々にチームを組んだことが最低の試合内容を展開させてしまった。選手は揃っていたが、揃っていてここまでサッカーに魅力を感じることが出来なかったのは久々であった。このような内容であっただけに連動した動きはおろか、フィニッシュの場面でも精細を欠き2‐1で前半を折り返す展開。
後半、2‐1からというスタートではあったが負ける可能性は極めて薄く、いくらチーム状態が悪いといっても得点を重ねて勝てる相手であった。そこで締めたチームがどこまで追加点を奪えにいけるかを見守った。後半突入直後こそ相手は勢い付き押し込まれる時間帯もあったが失点をするという怖さは感じることはなかった。その後、何となく得点を重ね6‐1で勝利することが出来たが、チームは本来の力の50%も出すことが出来ず満足の行く試合内容を残すことはできなかった。正直なところ消化不良の内容であった。
中盤でボールを持つことが出来ず、どこかあわてている感覚が強い。守備陣も相手のロングボールのみの攻撃に攻守の切り替えの判断が悪くなり良い常態でボールを奪えてもすぐに守備になることが多かったことから攻撃へのサポートへの意識が薄かった。相手がたまたま結成して間もないチームであったから勝てたようなもので、まとまったチーム状態なら危なかったかもしれない。少なくとも次の2回戦でも同じような内容であれば確実に負ける試合になるであろう。次の相手は東京都トップ3の一角を担う日本女子体育大学である。ここを乗り越えることはかなり難しいことであるが、本来のチーム状態であれば自信はある。幸いなことにようやくU‐15関東大会も終わり選手達が戻ってくる。次の試合まである程度まとまってトレーニングできる日は2日間しかないが、今までが今までであっただけにそれでも多いように感じている。
次の相手は過去に1度も勝ったことのない相手であるが勝ちにこだわっていきたい。今回の試合の内容は最低であったが、これが次に向けての調整になったことは間違いない。この1週間を重要に捉え意味のある1週間にしたいと思う。