7/6(日) 日本女子体育大学
report by 川辺
全日本女子サッカー選手権大会東京都予選の2回戦は春先の大会でも当たった日本女子体育大学と行われた。東京のトップ3という力と前回は8対2の割合で押し込まれる展開だっただけに今回も厳しい試合展開が予想された。しかし、自分達の力を信じ全力で挑めば結果はわからないとも予想していた。
試合前に相手の戦い方と自分達の戦い方を確認して、どうすれば勝てるのか?ということを話した。選手達は自信と集中力を持ち、試合に臨むことが出来た。
前半、開始30秒は全力で押し込み優勢の試合になるかと思われたが、1分過ぎに簡単な対応のミスからいきなりの失点を許してしまう。これは致命的な失点で選手達の集中力は一気に途切れてしまった。そして、そのメンタル的な弱さを衝かれ、5分後には2失点目を許してしまう。この失点は1点目が入った瞬間に予想できていたが15分過ぎからの戦い方は予想を覆された。
試合終了まで残された時間は1時間近く。選手交代などを行い、何とか自分達に流れが来るように動いた。そこからチームは徐々に落ち着きを取り戻し、猛攻が始まった。とにかく点を取らなければいけないという状況に追い込まれ、選手達は本来の力を発揮してくれた。速いプレスで相手に自由を与えず、高い位置で奪取したボールを攻撃につなげていく ・ ・ ・これを続けることで相手に精神的な余裕を与えない。徐々に相手も焦りだし、イージーなミスが目立ち始める。自分達の戦術が機能し始めてからは本当に良い展開となった。何度となく相手ゴールを脅かし、いつ得点が生まれてもおかしくない戦況であった。何とか前半のうちに1点が欲しかったが、ポストやバー、そして、GKのファインセーブで得点を挙げることが出来ない。結局、猛攻が届かず0-2で折り返すことになる。
後半、流れは変わらず立ち上がりから怒涛の攻撃を仕掛ける。ハーフタイムを境に流れが一転することはあるが、この日のチームにそれを予測することはなかった。FWの追い込みから中盤が連動して動くことでボールは高い位置で取れる。それにその後の切り替えも早く、力強い攻撃を仕掛ける。しかし、押し込んで押し込んで ・ ・ ・という展開の中、チャンスをものにできない。このジレンマとは逆に相手はセットプレーから2得点。ただ、時間も少なくなっていく中、選手達は最後まで諦めず強い闘争心を精神力で戦ってくれた。その後、1点を何とか返し1-4のスコアで試合は終了。2回戦敗退が決定した。
これで大会は終わってしまったが、私は選手達に感激していた。最後まで諦めない姿勢、ここ1番で見せた強い精神力 ・ ・ ・これが自分達の真の力なのだと感じることが出来た。相手は上手く、オンターゲットのシュートは全て決めてきたのではないか?という位の決定力だった。後半も終始押し込む中、唯一のチャンスであるセットプレーを確実にものにする上手さには見事であった。これが経験の差なのであろう。いくら優勢でも勝てない試合もある、これを体感することの出来た選手達はまた1つ成長することが出来た。
負けはしたものの、総合力で勝てたこと、強豪を相手に全く引けを取らなかったこと ・ ・ ・チームは確実に成長している。今では流れを変える選手交代が出来るだけのチーム力もある。1歩1歩『強いチーム』になってきた。敗戦は悔しいことであり、1つの大きな目標を達成できなかったことも事実であるが、それ以上に収穫のある試合であった。選手達は確実に成長している。自分達を信じ、今回の闘争心を常に出せれば必ず最大の目標は達成できるはずである。選手達を信じ、そして、自分達の進むべき道を信じ上を目指していきたい。