△1-1(0-1/1-0) 土屋
関東U-18女子サッカーリーグ第12節は、全日本高等学校女子サッカー選手権大会千葉県予選で、暁星国際高校を破り全国大会進出を決めた流通経済大学付属柏高校との一戦。今節の勝敗は双方にとって極めて重要な意味を持ち、この直接対決を制した方が残留に限りなく近づくという状況でした。互いに背水の陣の中ではあるものの、こうした際の真剣勝負を越えてチームや選手達は成長して行くわけですから、この状況を楽しむ必要がありました。
相手はポジショナルプレーをプレーモデルとし、後方からのビルドアップでゲームメイクしてくるチーム。規則性に則りポジションを整えながら『位置的優位』を確保、言わばスペースを支配する戦術。対するスフィーダはプレッシングを信条に相手の考える時間をも奪い取り、自分達がバランスを崩したとしても、それ以上に相手のバランスを崩しにかかる戦術を採用。時間を支配する『時間的優位』を報酬として得ることをプレーモデルとしています。ポジショナルプレーvsストーミング、この構図で試合が進みますが、簡単に言えば、流経大柏高校のポゼッションvsスフィーダのプレッシングという図式になります。
今節は我々が時間を支配する時間が長く、ペナルティエリア内への侵入回数も分がありました。但し、ペナルティエリア内への侵入回数に対して、ゴール前で足を振り切る回数は少なく、決定的なシーンを逃し続けると前半39分にクロスボールの処理を誤りGKがファンブルしたところを押し込まれ失点。こうした際のゲームにおける失点はチームの平常心を損なわせ、余裕を奪います。そうした意味でも、この失点で苦しくなることは避けられないものであり、結果として後半も簡単な内容にはならないことが容易に想定できました。それでもゴールをこじ開ける必要があり、粘られる展開を越え、力づくでゴールをこじ開けに行きました。幾度も決定機を迎える中、終盤78分にゴールをこじ開け、ようやく同点に。その後、逆転を目指し闘い抜きましたが、お互いの意地と意地がぶつかり合い痛み分けのドローで終えました。
今節、先制を許す展開で、試合自体は簡単なものではありませんでしたが、いくつもの収穫がありました。
① 絶対に負けられない真剣勝負で勝ち点を得られたこと
② 力づくでゴールをこじ開けなければいけない戦況でゴールをこじ開けられる力を身に着けたこと
③ 前回の対戦時よりもチーム、選手共に優位に闘える時間が増えたこと
④ 90分フィジカルレベルが明らかに落ちることなく高強度な状態を維持し続けられたこと
関東U-18女子サッカーリーグも残すところ泣いても笑っても2節のみ。この2試合の闘いで来シーズンの闘うステージが決まります。今シーズンはチーム編成としても、高校1年生や中学生が多い、稀に見る若い編成であり、序盤はユース年代の試合に適合できていないシーンも多々ありました。それでもチーム、選手共に成長し、後半戦は前半戦が嘘のような闘いが出来るようになりました。ここまで成長しながら進んできた通り、ここからも更なる成長を求め、次節へ向かいたいと思っております。
いつも応援頂いているサポーターの皆様、保護者の皆様、いつも応援ありがとうございます。このチームで闘える試合も残すところわずかとなりましたが、最後の瞬間まで選手達の成長を促し、少しでも長くこのチームで闘えるように努めて参ります。引き続き応援のほど宜しくお願い申し上げます。
川邊 健一